ユニバーサル検索におけるバーティカル検索の表示のされ方
前ページではユニバーサル検索とバーティカル検索に関して解説しましたが、すべての検索結果で画像が表示されるわけではありません。では、ユニバーサル検索における画像や動画に関してはどのように基準で表示されるのでしょうか?
この件に関して、Googleのゲイリー氏が「Search Off the Record」というポッドキャストでこのように説明しております。
「ニュースや画像、動画などが(検索結果の)一番上に表示されることもありますが、こうしたバーティカル検索が、それぞれメインのWebの検索結果の中での位置を競っているのです。(中略)つまり、通常は画像や動画がないものを検索した時に、検索結果の画像タブをタップしたとします。そうすると、あなたはこの特定のキーワードに対して画像を欲しがっているランダムな人がいたことをGoogleに教えていることになります。そして、このようなことをするユーザーがたくさんいれば、そのクエリには画像や動画が必要かもしれないということを、本質的にGoogleに教えていることになります。」
参照元より筆者翻訳
つまりユニバーサル検索における、画像や動画などといったバーティカル検索の表示の有無、表示位置はユーザーの検索行動が一定表示に影響を与えていると考えられます。画像を見たいと考え、画像のタブをクリックする人が多ければ、画像が表示される可能性が高くなりますし、商品を見たいと考える人が多ければ、商品が検索結果に表示されるようになるのです(他の検索結果とのバランスなどもあるため、一概に言えません)。
実際に検索結果を見てみると、タブが検索結果ごとに異なることがわかると思います。

「セントバーナード 画像」で検索した場合、バーティカル検索の順番は「画像」「動画」の順番で表示されています。一方、「アイフォン13」で検索した場合は「ショッピング」「ニュース」の順番で表示されました。もう1例を見てみましょう。

「沖縄 飛行機」で検索した場合、バーティカル検索の順番は「フライト」「画像」の順番に、「包丁 研ぎ方」で検索した場合は「動画」「画像」の順番に表示がされました。
こうしたタブの順番や、実際の検索結果に表示されるバーティカル検索を確認することで、ユーザーがどのような形式で情報を得たいかという示唆を得ることができます。
上記の例だと、「パンダ」の画像や、「アイフォン13」のショッピングなどはイメージしやすいですが、「包丁 研ぎ方」で動画が最初に表示されるのは、コンテンツを作成する上でも参考になる情報ですね。
では、実際の検索結果も見てみましょう。



今回の検索キーワードにおいては、タブの順番と関連性がありますね。
このように検索結果の成り立ちを理解すると、コンテンツ作成時に参考にできる情報を獲得できます。注意点としては、あくまでこれはバーティカル検索においての話という点です。
今回の説明では、通常検索結果においてクリックなどユーザーの反応を使用しているか? という件には、触れられていません。
また検索結果は常に一定というわけではないので、検索結果から示唆を受けつつ、最終的には読んで欲しいユーザーがそういったフォーマットを必要とするのか。という視点を忘れないようにしてください。
「何を知りたいかだけでなく、どのように知りたいか」
ユーザーが検索し、情報収集する際にはテキスト情報が最適なパターンもあれば、画像や動画など別フォーマットが最適な場合もあります。
一方で、「SEO対策」においてはまだまだテキスト信仰が強いように感じます。昔から文字数やキーワードなどがSEOでは重要なポイントとして認識されているからだと個人的には思いますが、1位を狙う上でも、テキストコンテンツ以外の選択肢は備えておけると良いでしょう。
今回は、コンテンツ作成の際に役立つというものでしたが、気に留めてもらうと良いです。上記の例のようにキーワードによっては通常のURL表示の検索結果よりも、上部に画像や動画が表示されることがあります。こうした箇所に表示されれば、その検索結果においては多くのクリックを狙える場合もあります。
また、GoogleはGoogleレンズの機能強化や、MUMの活用による動画内容の認識強化など、テキスト以外のコンテンツの活用を進める方向にもあります。
もちろん、まだまだこれからの話ではありますが、今のうちから意識的になってもいいかもしれません。
SEO対策を推進する上で、普段から検索結果の表示を意識的に注視することが大切です。また「ユーザーが何を知りたいか」だけでなく、「どのようにその情報を知りたいか」という点にも意識を傾けてみてください。そして、検索結果の成り立ちやGoogleの目指す方向なども理解してみると、変化に合わせたSEO対策が行えます。