セルフサーブで広告配信の設計と運用ができるプラットフォームを提供
MarkeZine編集部(以下、MZ):2019年5月に設立されたUltraImpressionは、テレビ朝日を中心にSupershipホールディングス、サイバーエージェント、電通、博報堂DYメディアパートナーズの計5社による動画広告配信プラットフォーム会社として注目を集めました。今回、新たにセルフサーブで広告配信の設計と運用ができるプラットフォームの提供を開始されたことを機に、テレビコンテンツへの広告配信で今どのようなことが起きているのかをうかがいます。
まず、お三方の経歴を教えてください。
山田:私はテレビ朝日の出身で、番組制作やテレビCMのセールスを担当してきました。AbemaTVに出向し、デジタル広告のセールスに携わっていた時期もあります。現在、UltraImpressionに出向してセールスを担当し、どのようにデジタル領域での売上を高めるかに日々取り組んでいます。
木村:私もテレビ朝日からABEMA Newsを経て当社に参画しています。ABEMA Newsでは主にメディアのシステム構築や番組制作の技術領域を担当し、現在はUltraImpressionのテクノロジー全般を統括しています。
馬淵:私はSupershipからUltraImpressionに出向しています。UltraImpressionではクライアントへのアドネットワーク導入支援に携わり、現在は広告運用の効率的な収益化や、アドマネージャーのサービスの改善などを担当しています。
2016年から右肩上がりで「TVer」の視聴が広がる
MZ:UltraImpressionが設立して2年半ほどになりますが、その間にも民放キャッチアップ、TVerなどでテレビコンテンツを視聴するスタイルは大きく広がりました。この状況をどうご覧になっていますか?
山田:コンテンツ提供側の視点では、生活者の間に「好きなときに好きなコンテンツを視聴する」スタイルがより一般的になってきているのではないかと感じています。ネット領域ではテレビ局発以外の動画コンテンツも多く配信などがされていますが、長年番組を作り続けてきたテレビ局のコンテンツへの需要と信頼も感じています。
ネット発で質の高いコンテンツもどんどん増えているので、しっかりトレンドを押さえて、コンテンツを視聴者のみなさまに楽しんでいただくためのアプローチが必要とも強く感じています。
山田:生活者側の視点では、スマートフォンで動画コンテンツを観るだけでなく、この1~2年ではネット結線率も高まり、コネクテッドテレビの利用率も高まってきています。
具体的には、TVerですと2021年10月に月間動画再生数が2億回を超え、前年の約2倍となりました。このように、テレビコンテンツの視聴方法にも選択肢が増え、普及していっています。