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Tiktok最前線

TikTokにハマる魅力は、「没入的」「個別的」「創造主導的」にあり

徹底してスマホ最適化された没入体験

 TikTokのUIで特長的なのは大きく「スマホ画面いっぱいに広がるショートムービー(短尺縦型動画)」「素材音声とは別に設定されたBGM」「スワイプ動作と一対一対応のコンテンツフィード」の3つです。

 TikTokを開くと、まずスマホ画面いっぱいに縦型の短尺動画コンテンツが表示されます。スマホを縦にもった状態だと、縦型動画のサイズは横型動画の3倍になるため、臨場感は桁違いになります。さらに、タブ切り替えボタンやいいねボタンなど操作に必要なパーツは極力面積を取らないように配置され、あくまで動画コンテンツが主役となった画面設計になっています。

 また、すべての動画コンテンツにはユニークなBGMが設定されており、目と耳を両方使って作品を堪能することができます。

 コンテンツを切り替える時の操作は、TwitterやInstagramのような「スクロールして自分で適当な位置で止める形式」ではなく、スワイプすれば画面が丸ごと切り替わり新しいコンテンツが表示されます。

 スクロール型は基本的に「PCでマウスを使って画面操作する状況」に最適化されたものであり、実はスマホには向いていません。コンテンツとコンテンツの間にノイズが発生するため長い時間継続して利用することにハードルが生じてしまうのです。一方TikTokは、コンテンツを視聴する時の操作ストレスが極小化されたUIであり、「視聴を止めるすきを与えない」作りになっています。

 これらのUI設計によって、TikTokは「スマホで使う」前提で圧倒的な「没入感」を演出しています。

 スマホを眺めている状態であれば余白なく視界いっぱいに動画は繰り広げられ、さらにBGMによって聴覚も支配される。さらに次のコンテンツに移る時の操作ストレスがほとんどないため、気づかないうちに長時間コンテンツを見続けてしまう。こうしたタイムパフォーマンスの高い「イマーシブ」な体験を提供していることが、TikTokの強さの1つ目です。

「パーソナライズド」なコンテンツ配信

 次に、「パーソナライズド(個別的)」についてです。TikTokでは「高性能のレコメンドシステムによる個別最適化されたコンテンツ配信」がなされます。

 TikTokの特長の1つに「高い技術力」がありますが、中でも「レコメンドシステム」は特に優れています。リリース当初から大量の学習を重ねているため、TikTokのレコメンドシステムの精度は他プラットフォームと比べても圧倒的です。

 YouTubeが「検索」を基軸とした設計になっているのに対し、TikTokは「レコメンド」を基軸とした設計になっています。これにより、各ユーザーの興味関心領域にドンピシャなコンテンツが次々に送り込まれてくるのです。

 さらに、同じ系統のコンテンツばかりが表示される「フィルターバブル」への対策も行われています。そのため数個に1個の割合で「新しい刺激」となる他ジャンルコンテンツも送り込まれるよう設計されています。

 こうした個別化されたコンテンツ体験を「能動的な検索」を必要とせず享受できるため、ユーザーは煩わしさを感じることなく、自分にとって最適な刺激を得続けるためどんどんのめり込んでしまう。これがTikTokの強さの2つ目「パーソナライズド」です。

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「クリエイティビティドリブン」な世界観

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この記事の著者

朝戸 太將(アサト ダイスケ)

 東京大学を卒業後、リクルートキャリアを経てNateeに創業メンバーとしてジョイン。創業期よりTikTok事業の統括を務め、広告主の認知や購買促進など多様なニーズに対してTikTokを軸としたソリューションを提供し続けてきた。2020年末には「TikTok For Business Award」でブロンズ賞を受賞す...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/16 07:30 https://markezine.jp/article/detail/38302

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