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急拡大のVR市場。「VRデバイス」保有者の特徴、利用目的の変化とは?

情報感度が高く、インドアで先進的なものを取り入れる

 VRデバイス保有者の価値観・ブランドの傾向を20〜60代全体の結果と比較し、差分の上位を抜粋した(図表2)

図表2 VRデバイス保有者の価値観・ブランドの傾向(タップで画像拡大)
図表2 VRデバイス保有者の価値観・ブランドの傾向(タップで画像拡大)

 その結果、メディア価値観の全項目が全体よりも高い値となった。特に、価格比較サイト・情報サイト、Twitterなどのミニブログへの信頼度が全体に比べて高い。図表2には含まれていないが、よく使う情報サイトでは価格.comが、SNSアプリではTwitterが上位であり、信頼度・利用頻度ともに高いことがわかる。SNSの利用目的は、近況や趣味の投稿だけではなく、趣味や関心事に対する情報収集も上位であり、VRデバイス保有者は日頃から様々な情報を自ら収集している情報感度の高い人であることがわかる。

 趣味はゲームや動画視聴、映画鑑賞といったインドアなものが特徴的である。これらは現在のVRデバイスのメインコンテンツであり、自分の趣味をより楽しむためのツールとしてVRデバイスを保有していると考えられる。また、遊んだことのあるゲームアプリはウマ娘プリティーダービーやFate/Grand Orderが、好きなアニメ・漫画はNARUTO・BORUTOシリーズやドラゴンボールシリーズが特徴的という傾向から、VRデバイスではキャラクターゲームやアクションゲームなどがよくプレイされているのではないかと予想できる。

 興味関心としては、趣味にもあったゲームのほかにIT・テクノロジーやPC・家電といったVRデバイスに関連する項目が高いことが特徴的である。また、プレイステーションやワイヤレスイヤホンといったデジタル家電を保有している人が多い。これらは興味関心のほかに、外部機器への接続によるコンテンツ拡張や音響による没入感向上といった、VRデバイスを使う環境を整えるための設備投資ではないかと考えられる。家電メーカーとしてはGoogle、Anker、ASUSなどが好まれている。先進的なものに惹かれていることや、周りから浮いていないか気になるといった価値観も特徴的なことから、先進性・人気の両方を兼ね備えたブランドが上位にきていると考えられる。

 パーソナリティ価値観では「ひとつの物を深く掘り下げて考えたり、行動したりするのが好きだ」や「自分は一度はまると結構のめり込むタイプだと思う」が高い。周囲に邪魔されずに自分の世界に没頭したいタイプのためVRデバイスを好んでいるのではないかと考えられる。一方で、消費価値観では「仲間から意見を求められたり、相談されたりすることがよくある」や「良いと思ったものは、思わず他人にも勧めたくなってしまう」といった社交的な面もある。趣味の情報収集とともにトレンドをいち早くチェックしている傾向から、SNSでの趣味友達との情報交換も活発に行っていると予想される。

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40代が躍進。「先進性に惹かれて」から「コンテンツを楽しむ」へシフト

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この記事の著者

石丸 悠太郎(イシマル ユウタロウ)

株式会社マクロミル 
デジタルマーケティング本部 テクノロジー&デジタルプロダクツ部 
データアナリスト

 大学院では情報科学を専攻し、ID-POS、移動データを用いた店舗内回遊モデルの構築とマーケティングへの応用を研究。アナリストとしてプロダクト企画部門に所属し、データサイエンスを活用した分析ソリ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/28 09:30 https://markezine.jp/article/detail/38621

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