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データで読み解く

急成長するメンズメイク市場 コスメ業界の新ビッグユーザー「メイク男子」を徹底解明

 近年、SNSの普及やコロナ禍でビデオ会議が増加したことにより、“画面映り”を気にかける機会が増えています。こうした背景から、女性だけでなく男性の美容意識も高まり、身だしなみとして化粧を実施する「メイク男子」が増加。この兆しを受け、ウーノ、メンズビオレ、ギャッツビーといったブランドが、BBクリーム、コンシーラーなどの男性用メイクアップ化粧品を続々とリリースしていった結果、メンズメイク市場は過去にない盛り上がりを見せています。今回の「データで読み解く」では、マクロミルの「ブランドデータバンク」および、消費者購買履歴データ「QPR」から、メンズメイク市場の成長背景とメイクをする男性の実態を明らかにしていきます。

※本記事は、2022年5月25日刊行の定期誌『MarkeZine』77号に掲載したものです。

急速に成長するメンズメイク市場 牽引するのは若年ユーザーと男性特化の化粧品

 まず、消費者購買履歴データ「QPR」を用いて、メンズメイク市場動向を見ていきます。

 メンズメイク市場規模の推移(図表1)では、2019年〜2021年にかけてのメンズメイク市場の成長推移を示しています。

図表1 メンズメイク市場規模の推移(2019年~2021年)(タップで画像拡大)
図表1 メンズメイク市場規模の推移(2019年~2021年)(タップで画像拡大)

 このデータから、コロナ禍において市場の一時縮小が見られたものの、この3年間でメンズメイク市場は約1.5倍に拡大していることが確認できます。

 世代別で見ると、直近の2021年下期では10代・20代の市場規模が最も大きく、とりわけ10代の市場成長が顕著であり、100人あたりの購入金額は2019年の7倍以上伸長しています。このことから、現在のメンズメイク市場は10代を中心とする若年層が牽引していると把握できます。

 続いて、男性によるメイクアップ化粧品の購買ランキング(図表2)から、メイク男子の使用する化粧品アイテムについて確認していきます。

図表2 男性によるメイクアップ化粧品の購買ランキング(男性用メイクアップ化粧品をハイライト表示)(タップで画像拡大)
図表2 男性によるメイクアップ化粧品の購買ランキング(男性用メイクアップ化粧品をハイライト表示)(タップで画像拡大)

 2019年時点では、上位10商品中8商品は女性用化粧品で占められており、男性用だけでなく、女性用の化粧品が多く利用されていたことが推察されます。一方で、2021年のランキングを確認すると、上位10商品中8商品は男性用化粧品が占めており、この3年間で女性用化粧品から男性用化粧品をメインとする購買変化が見てとれます。また、これらの結果から、男性用化粧品のラインアップ増加と共に男性のメイク習慣が浸透し、メンズメイク市場が成長していると考えられます。

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若年層を中心とするユーザー属性 全国的に増加するメイク男子

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この記事の著者

笠原 聖大(カサハラ マサヒロ)

株式会社マクロミル
データビジネスデザイン本部 テクノロジー&デジタルプロダクツ部 イノベーションイニシアティブ G

米国ウィスコンシン州立大学にてビジネスアナリティクスを就学し、データサイエンスを専攻。マクロミル入社後、データアナリストとしてプロダクト開発部門に所属する。行動と意識のデータを掛け合わせた新規サービス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/27 08:30 https://markezine.jp/article/detail/39037

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