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「インバウンドの思想」をマーケティングに~実践事例とその思考プロセス~

その施策は“顧客のため”になっているか?HubSpotマーケチームが語る、インバウンドの思想と実践法


顧客起点の試行錯誤が、インバウンド成功の鍵

 「インバウンドの思想を実践するために何をしたらいいのか」この問いに、正解はありません。決まった手法も、こうすればインバウンドですよという答えもない。なぜなら、提供するサービスや価値を届ける顧客によって、最適なアプローチは異なるからです。また10年前にはインバウンドだった手法が今も継続してインバウンドだとは限りません。時代や地域、業界によってもアプローチは異なるでしょう。

 「だったら、どうすればいいの?」とさらに問われたら、私は「相手のことを徹底的に知ろうとする」そして「どうしたら相手に価値あるものを提供できるか試行錯誤すること」と答えます。顧客目線を常に意識して行動すれば自然とインバウンドな行動につながっていくからです。

 とは言っても、最初から企業活動のすべてをインバウンドにしていくのは大変です。まずはできることから始めてみましょう。

 たとえば、「ウェビナーを計画する」とします。もちろん、誰に対して、どのような内容のコンテンツを提供するか考えることも重要です。ただそれだけでなく、ウェビナーの対象としている人達が抱えている悩みは何なのか(「売り手として伝えたいことは何なのか」の視点ではなく)、そのウェビナーに来てくれた人とどのような関係を構築していくかなど、単体の施策だけではなく、前後のコミュニケーションを意識しながら、お客様とどう心地よい関係を構築していくかを考えてみましょう。まずは「繋がり」を意識すること点ではなく、「線」を意識することが重要です。

 私もHubSpotに参画した4年前から、今の時代に合うインバウンドは何だろうと考え、議論し、実践し、また課題を拾い上げ、議論し、実践するを繰り返しています。私たちも最初から、すべてがうまくいったわけではありません。まずは一つの施策から、顧客に対する価値を考え、前後の繋がりを考えていくことがスタートです。一人の意識が変わり、マーケター、営業、ひいては企業全体で顧客を思いながら変わっていけば、顧客にとっても、企業にとっても、それぞれの企業で働く人々にとっても、いわゆる三方良しの社会を生み出していけるはずです。

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この記事の著者

伊佐 裕也(イサ ヒロヤ)

HubSpot Japan株式会社
シニア マーケティングディレクター

DELL、SONY、Googleなどのグローバル企業でマーケティング業務に従事。GoogleではSMBマーケティングチー ムを統括し、中小企業向け事業におけるインサイドセールス・マーケティング体制の構築を行う。その後freee(クラ ウド会計ソフ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/08/16 14:54 https://markezine.jp/article/detail/39225

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