データ量の不足を改善し、転換率が約6pt改善
──他にはどういった事例がありますか。
日野:化粧品通販をされている企業様でのお取り組みでは、ビジネス導線がWeb上で完結するサービスで、初回トライアル購入を経て、その後継続購入に至る形となっていました。そのため、初回トライアル購入から継続購入まで、約30日のタイムラグがあるのですが、これまでは初回トライアル購入をコンバージョン地点として広告の最適化を行っていました。
しかし初回トライアル購入のあとに継続購入に至ることが本来のコンバージョンであるため、初回トライアル購入から継続購入への転換率が課題となっていました。
そこでPrecogの予測スコアリング機能により、初回トライアル購入ユーザーを対象に継続購入する確率を予測。継続購入確率が高いユーザーをコンバージョンデータとして広告媒体に送信しました。
その結果、継続購入への転換率が約6pt上がり、獲得単価は約33%改善できました。
いずれの事例も、Precogを活用し、その企業様の本来の目的に合った「質の高いデータ」を広告媒体に連携することで、広告効果を改善することができました。広告媒体の機能だけでは解決できない課題に対し、このような独自ソリューションによるサポートが有効であることを示せた結果だと思います。
最先端の広告運用で、本来の成果に直結させる
──広告媒体の特性を生かした細やかなデータ連携が必要なのですね。
日野:そうですね。各企業様によって異なる課題に対して、どのようなデータを連携し、広告媒体のどの機能を活用し、システム開発を行うか、など解決の難易度は高いと言えます。したがって課題解決を行うためにも、各広告媒体の特性を熟知し、最新情報やナレッジなどをしっかりと保有するデジタルマーケティング支援企業にお任せいただきたいと存じます。
──最後に、今後の展望についてお聞かせください。
日野:現在、Cookie規制などによりデータ取得が制限されている潮流もあり、企業様が保有している1st party dataをマーケティングに活用していくことはスタンダードになっていくと考えています。また、実店舗のコンバージョンデータなどを取得できないがゆえに、本来ビジネス的に追求したい部分より手前のCPAで広告運用を進めている企業様は、まだまだいらっしゃると思います。そうした企業の方にもPrecogをご活用いただき、データ連携機能や予測スコアリング機能を活用することで、より本来のビジネスに近いマーケティングができるようご支援していきたいと考えています。
またセプテーニでは、Precogによる広告マーケティングだけではなく、CDPやCRMなどマーケティングにおけるデータ活用を包括的に支援させていただいております。今後も企業様のデータ活用支援に注力していきたいと考えております。