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BtoBマーケターが顧客と営業に「ありがとう」と言われるには コンテンツ作りに役立つ3つの処方箋

 せっかくコンテンツを作っても、誰にも感謝してもらえない──そんなもどかしさを感じているマーケターはいないだろうか。この場合、コンテンツの企画段階で“ある考え”が足りていない可能性がある。ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの谷風氏とアドビの松井氏が登壇したMarkeZine Day 2022 Autumnのセッションでは、コンテンツの質を高めることで顧客のみならず、社内からも感謝されるための3つの“処方箋”が紹介された。

BtoBマーケターが陥りがちな「3つの症候群」

 コンサルティングファームであるケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの谷風公一氏とアドビの松井真理子氏が登壇する本講演。テーマは「コンテンツを作るための3つの処方箋 B2Bマーケターが顧客と営業に『ありがとう』と言われるために」だ。

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ アソシエイトディレクター 谷風公一氏
アドビ DXインターナショナルマーケティング本部 松井真理子氏

 BtoBビジネスを展開する企業のマーケターが、リード獲得やブランディングを目的にウェビナーなどのコンテンツを企画するケースが増えている。しかし、せっかく努力して作ったコンテンツも、顧客からは「期待と異なり不満」「覚えていない」営業からは「効果がよくわからない」など、散々な反応を返されて感謝されないまま終わってしまってはいないだろうか?

 自身もBtoBマーケティングを行う谷風氏は「コンテンツ制作に取り組むBtoBマーケターが陥りがちな3つの症候群がある」と指摘。それが「メール配信マシン症候群」「集客中毒症候群」そして「ノウハウマニア症候群」だ。

 1つ目のメール配信マシン症候群とは、顧客にメールを配信すること以外思いつかない状態を指す。「自分のことを『中身は営業が考えること。私は所詮メールの発射台なので』と自虐する人もいる」と松井氏は話す。

 2つ目の集客中毒症候群とは「人をたくさん集めること」にしか意識が向いていない状態だ。集客は確かに重要だが「大事なのは熱量の高い顧客を集めること。『人がたくさん集まった』だけでは営業から感謝されない」と谷風氏は述べる。

 そして集客に伸び悩む人が陥りがちなのが3つ目のノウハウマニア症候群だ。「これさえやればうまくいく」「成功するマーケターが実践する××」などの売り文句に煽られて、自社にフィットするかもわからないまま闇雲に知識を得ようとする人は、この症候群に罹患している可能性が高いという。

感謝されないのは、顧客のことを考えていないから

 松井氏は「症候群に罹患している人は、お客様のことを考えられていないのでは」と指摘する。つまり「コンテンツを見た人の役に立っているか否か」という視点が足りていないのだという。

 BtoBマーケターはコンテンツを企画する際に、いきなり「集客方法」や「掲載する媒体」の話をしてしまいがちだが「マーケターが真っ先に考えるべきは『どのようなコンテンツの中身ならお客様の役に立てるか』ということ。それを考えなければ、お客様から感謝されることはない」と谷風氏は強調する。顧客の役に立つコンテンツを作るには、どうすれば良いのか。谷風氏によれば、コンテンツ作りの基本的なステップは以下の通りである。

1.コンテンツの中身をどうするか
2.コンテンツをどのようにして届けるか(セミナーやメルマガなど)
3.どうやって集客をするか

 本来であれば1から順番に詰めていくべきだが、実際は3の「どうやって集客するか」から議論を始めてしまうケースが少なくないそうだ。実際、谷風氏は他社のマーケターからコンテンツについて質問を受ける際、集客方法に関するものが圧倒的に多く「中身の作り方を聞く人はほとんどいない」と話す。

 BtoBマーケターは、なぜコンテンツの中身に触れたがらないのだろう。谷風氏は2つの仮説を提示する。1つ目は「成功体験が少ないから」だ。

「そもそも『顧客から感謝されるようなコンテンツは作れない』と思っていますし、努力して作っても手応えを得られず、自信を喪失してしまっているのではないでしょうか」(谷風氏)

 2つ目は「そもそも世の中にコンテンツの中身に関するノウハウが少ないから」。世に出回っているノウハウは宣伝効果を高める方法やツールの使い方といった内容が大半で「周囲から感謝されるようなコンテンツの中身をいかにして作るか」といったハウツーを紹介している例は多くないと谷風氏は指摘する。

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処方箋1「エバーグリーンを目指す」

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/10/11 10:00 https://markezine.jp/article/detail/40108

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