コンテンツの出しわけでDL数が増加
SATORI社ではWeb広告でCVを増やすことに加え、MAツールを活用してサイト内回遊や顧客接点を作り評価する施策も並行して行った。顧客接点を作る施策としてマーケティングブログを運営し、ホワイトペーパーも掲載している。
「ブログ記事の投稿を継続的に行うようになって、閲覧数は右肩上がりに増加しています。実際にWebサイトへの新規流入はブログ経由が多く、毎月一定のCVが発生するまでに成長しました。商談にも貢献しています」と棚橋氏は語った。
またSATORI社では、Webサイト内に来訪した見込み顧客を、閲覧したコンテンツを判断軸に、潜在顧客と顕在顧客に分けて検知し、コンテンツを出し分けている。製品にはまだ興味をもっていない潜在顧客層には、メルマガの作り方や勉強用コンテンツ、CVや商談を増やすためのマーケティング施策など、解決方法を紹介するコンテンツを案内している。そして製品に興味を持つ顕在顧客に対しては、製品資料や事例集など、具体的に製品について説明するコンテンツを勧めるのだ。
来訪コンテンツごとに誘導先を最適化した結果は、数字となって表れた。サイトに初めて来た人にマーケティングを網羅的に紹介している資料を出した結果、資料DL数は105%に改善した。サイト内を回遊してブログ記事を読むなどの情報収集層にはお役立ち資料を掲載したところ、資料DL数が140%まで引き上がった。
「製品資料やMAのセミナーなど顕在顧客向けのコンテンツに加え、潜在顧客向けのコンテンツを追加したことで、これまでのコンテンツのCV数を下げずにDL数を増やすことができました」と棚橋氏は提示する。実際に顕在顧客用の事例ページでは、事例集のDL数が150%にまで伸びた。
さらに、MA関連のブログ記事を閲覧するなど確度の高い顧客層にはMA関連のセミナーを告知した結果、よりCV数を伸ばすことができた。ブログ記事の中身に応じて、関連する資料や次にアクションして欲しいコンテンツのDLフォームを表示すると、新規獲得率70%の成果があったという。
資料のDL数を増やす、意外なコツとは?
棚橋氏は効果があった事例として、資料の複数掲載を紹介した。通常、ポップアップをクリックすると資料のDLページに誘導する。そこであえて資料をまとめたランディングページに遷移させ、閲覧者に資料を選んでもらった。
「CVまでの動線が長くなるのでCV数が下がるのではないか」という意見もあったが、結果的に一人当たり複数の資料をDL。CV数を増やすことに成功した。「1つに決め打ちせず他の資料も掲載することで、これもDLしてみようと、お客様の意欲につながったのかなと思っております」と棚橋氏は分析した。
また、キラーコンテンツを見ている顧客が現れたら、SATORIで検知しMAツールのセミナー案内をメールで送信する施策も実施した。顧客の行動に合わせて自動で送付できるので抜け漏れなく案内でき、次のステップに誘導できる。
「その他、お問い合わせフォームから離脱した方にフォローメールを送付するなど、MAのデータは様々な場面で活用できます。当社は顧客の行動に合わせて、次の行動を促すためのコンテンツを送付するスタイルで顧客接点を作ってきました」と棚橋氏は述べた。
データを活用することで、獲得単価を下げることに加えて顧客IDベースでの最適化が可能となる。しかし、流入やCVをWeb広告で増やしてもWeb上での顧客接点の強化ができていないと成果にはならない。そのため、「MAやCRMなどを利用して、繰り返しCVを促していくことが重要になります」と棚橋氏は講演を締めくくった。