The Trade Deskでしかリーチできない層へアプローチ
MZ:では、「NURO光」での施策の概要を教えていただけますか?
前田:「NURO光」の案件は、2021年9月ごろからお取り組みを開始しました。スタート当時の課題感として大きかったのは「申込件数の伸び悩み」です。加えて、広告経由でどのくらい申込に繋がっているのか、リーチやクリック数ではなく最終的な広告効果を可視化したいというご要望もありました。すでにYouTubeで動画広告を展開されていましたが、YouTubeでは取り切れないユーザーが一定数いると想定し、OTT/CTV広告の運用をスタートしました。
The Trade Desk経由で配信している広告は、基本的にビュースルーコンバージョンで効果測定および運用を行っています。Twitter、LINE、Googleディスプレイなどの媒体も用いていますが、The Trade Desk経由でしか広告を届けられない層は一定数存在します。そこにしっかりリーチして、サービスを認知してもらうのが施策の狙いです。
MZ:ターゲティングとクリエイティブをセットで運用しているとの話がありましたが、「NURO光」ではどのような運用をされているのでしょうか?
前田:弊社では、ブランドクリエイティブというチームが、ターゲティングとマッチしたクリエイティブの企画・制作を行っています。クリエイティブについては、ブランドクリエイティブチームが主導となって、施策状況と配信ボリュームを見ながら進行しています。
鈴木:たとえば、2022年7月に電気通信事業法の改正がありました。サービス契約の解約における違約金が安くなることに関連し、潜在層/顕在層/違約金目当ての層/現在引っ越しを検討している層のそれぞれをターゲットにした動画を計9本ほど制作し、配信・運用していました。
効果改善を牽引しているターゲティング最適化の機能
MZ:ターゲティングの運用・最適化については、どうされていますか?
鈴木:The Trade Deskのデータをもとにペルソナに近いものを作成し、ターゲティング配信をしています。運用については、ターゲティングのオーディエンスごとにビュースルーコンバージョンの効果を可視化し、The Trade Deskで自動最適化をかけながら効果を改善しています。
The Trade Deskには、オーディエンス・プレディクターというルックアライクのような類似オーディエンスを探す機能があります。これを用いることで、たとえばコンバージョンしたユーザーを分析し、購入・申し込みしやすいTVer上のユーザーへ広告を当てていくといったことが可能です。この機能が全体的に効果を牽引している印象です。
前田:ペルソナの作成については、直接的なデータがあるわけではないので、商材である光回線を現在使っていない人はどのような背景があるのか、そうであればどういうペルソナになるのかと推察する形ですね。