注目が集まった4つのトピックス
イベントのメインセッションでは、InstagramだけでなくFacebookも含めたMeta製品のアップデートやクリエイター支援における今後の展望が発表されたほか、各国のクリエイターが自ら登壇し、クリエイターならではの視点で「リールの活用法」について語ったセッションもあった。メインセッションの中でも特に注目が集まったトピックスを、以下4つ紹介する。

【1】リールの機能アップデートが発表
リールの投稿導線をさらに充実させるためのモバイルアプリ機能として、外部アプリとの連携が発表された。連携したのは、Videoleap、Reface、Smule、VivaVideo、SNOW、B612、VITA、Zoomerangの8つのアプリで、Facebookへの直接シェアも可能に。連携アプリは今後さらに増える予定だという。
リールにおいてはもう一つ、アジア各国では既に広まっているという「Facebookリール」に関する新ツールの紹介も。デスクトップからもより便利に投稿ができる機能や音源の拡充、ブランドコンテンツタグの設定が可能になった。
【2】クリエイターの安心安全を守るための取り組み
Instagramが力を入れている、安心安全のための機能もアップデート。クリエイターが健全にクリエイティブを発信できるよう、製品面の改善に取り組んでいる姿勢が示された。クリエイターが安心安全に発信できる場が保たれることは、媒体としての安全性にもつながる。広告主にとってもブランドセーフティの観点から非常に注目のポイントと言えるだろう。
「クリエイターの安心安全を守るための取り組みとして、Instagramでは、嫌がらせやいじめ、荒らしなどの行為からクリエイターを守るような機能・ツールを継続的に開発しています。
たとえば、2021年8月より導入している『抑制』機能では、コメントやダイレクトメッセージ(DM)を送れるアカウントを一時的に非表示にすることで、急激に注目を集めた利用者が望まないやり取りを防ぐことができるようにしました。この機能は、クリエイターや著名人などからの『知らない人から突然コメントやDMのリクエストが殺到することがある』という声をもとに開発したものです。今後も専門家やコミュニティからのフィードバックに常に耳を傾け、機能開発につなげていきます」(市村氏)
【3】Instagramの気になる“噂”の真相が明らかに
クリエイター登壇のセッションでは、Instagramにまつわる様々な“噂”について、クリエイターがMeta社員に直接質問するコーナーも。中でも注目が集まったのは「シャドウバンは存在するのか?」という話題について。これについてMetaから明確に「NO」の回答が。投稿が急に伸びなくなった(=インプレッションが急激に低下した)際は、アルゴリズムがポリシー違反を疑っている可能性が高いとし、その場合のチェック方法もレクチャーされた。気になる方は、一度「設定→アカウントステータス」をチェックすると良いとのことだ。
【4】クリエイター界隈で熱が高まるNFTに関する話題も
今年8月に日本でも導入された「デジタルコレクティブル機能」をご存知だろうか?
InstagramでNFTを投稿としてシェアできる機能で、プロフィール画面にはコレクションが一覧で表示される専用タブも作られた。この機能を使ってInstagramでNFTをシェアすると、デジタルコレクティブルの作成者(クリエイター)と所有者(コレクター)が自動でタグ付けされるようになっており、クリエイターの新たな発見の場にも繋がることが期待される。NFT領域におけるMetaの取り組みについて、市村氏のコメントもあわせて紹介する。

「デジタルコレクティブル機能は既に日本でもローンチ済みで、10月にはFacebookでも同様の機能が使えるようになりました。直近ではアートや画像、動画、楽曲、トレーディングカードなどのデジタルコレクティブルをNFTとして販売することで新たな収益源とするクリエイターが増えています。NFTへの興味関心がクリエイターの中で高まっていることから、今回のイベントでもNFTに関するセッションを用意しました。
また、LA開催のCreator Weekでは、Instagram上でNFTを作成(ミント)したり販売したりできる機能が、米国の一部のクリエイターを対象に試験提供されることも発表しました。Metaとしては、NFTに関する機能を拡充することで、クリエイターが収入を得る機会を増やすと同時に、より多くの利用者にNFTを楽しんでもらうことができると考えており、今後も取り組みを続けていく予定です」(市村氏)
