ネオマーケティングは、「オンラインショッピングと実店舗の使い分け」をテーマに調査を実施した。
「本・雑誌」は通販利用が8割以上、豊富な商品数が魅力
まず、商品を購入する際の実店舗と通販サイトの利用状況について調べた。各商品ジャンルについて「通販サイトを多く利用している」「実店舗も通販サイトも同じくらい利用している」の合算を見ると、TOP3は「本・雑誌」「衣料品」「美容・化粧品」となった。「本・雑誌」にいたっては81.7%もの割合を獲得しており、購入経路として通販サイトが主流となっていることがわかる。
一方、Bottom3は「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」だった。品質が重視される「生鮮食品」や、消費期限・消費期限がある「食料品」等のジャンルは他と比較して通販利用割合が少なく、特に「生鮮食品」にいたっては10%にも満たない結果となった。
次に、通販サイトで商品を購入している理由について聞いた。
TOP3の「本・雑誌」「衣料品」「美容・化粧品」では、「実店舗より品揃えが豊富だから」が30%程度の割合を獲得した。特に「衣料品」「美容・化粧品」といった身に纏うもの・外見に関わるものでは、無数にある商品の中から自分のニーズに合った商品を探す必要がある。そのため、複数の実店舗を往来するよりもインターネット上の豊富な商品数から選ぶほうが効率的で好まれると考えられる。
Bottom3の「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」を通販サイトで購入している理由としては「買い物するのに移動する必要がないから」「買った商品を持ちかえる必要がないから」が比較的上位におり、実店舗での買い物における手間を削減するために通販サイトを利用していることがわかる。
続いて、実店舗での商品の購入理由について尋ねた。
TOP3とBottom3共に「実物を確認しながら購入したいから」「すぐに欲しいから」の割合が高かった。加えて、「目的の商品以外も見たいから」「買い物に行くのが好きだから」といった、ショッピングの体験そのものを楽しむことも理由に挙がっている。
一方「店員と話をしながら買いたいから」という、“実店舗ならでは”とも言える理由の割合が全体的に低い。「衣料品」「美容・化粧品」などの接客される機会が多い商品でも3%程度にとどまった。
新商品の認知・信頼性・購入きっかけは「テレビCM」「 店頭チラシ・POP」が上位
「実店舗と通販サイトの利用状況」で挙げたジャンルの新商品について、認知経路・情報の信頼性・購入きっかけを聞いた。
認知・信頼性・きっかけのすべてにおいて「テレビCM」がTOP、次いで「店頭でのチラシ・POP」という結果になった。
店頭のパワーは依然強く、新商品の購入動機はTVCMにも匹敵する。そのため、メーカーは店頭でのPR活動が今後も重要になると考えられる。
また、通販サイトの普及により利便性が高まりつつある一方で「ニュースサイト・ニュースアプリ」「インターネット上の広告」「SNS」などといったネット上の情報よりも、店頭のほうが認知・信頼性・きっかけという側面では影響力が高い。
ネットスーパーの利用意向者は4割、「価格の安さ」と「送料の安さ」双方を重視
続いて、ネットスーパーの利用状況と選定基準について聞いた。
現在ネットスーパーの利用割合は17.3%で、伸びしろのあるサービスだといえる。なお、「現在利用していないが、今後利用したいと思っている」は22.8%。現利用者と合算した利用意向者は全体で見ると40.1%だった。今後、潜在層を確実に取り込むことが求められる。
ネットスーパー利用者および、非利用者に選定基準を聞くと「価格の安さ」や「送料の安さ」の双方を重視していることがわかった。
また現利用者が最も重視する点として上げた「商品ラインナップの豊富さ」と、4位にランクインしている「サイトの使いやすさ」は利用者が感じている不満でもある。そのため、ネットスーパー対応商品の拡充や、サイトの見やすさ、購入への導線がわかりやすさ等に力を入れることでネットスーパーの良さを高め、現ユーザーの離脱も防げるだろう。
【調査概要】
- 方法:ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」を利用したWEBアンケート方式で実施
- 対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳以上69歳以下の男女でスーパーマーケット(実店舗)とオンラインショッピングを利用することがある人
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有効回答数:2,406名
(1)5,000名を性年代で人口動態に基づいて回収
(2)うち、スーパーマーケットと通販サイトを利用することがある人が本調査対象(以下の割付票はスクリーニング回収) - 実施日:2022年10月20日(木)~2022年10月23日(日)
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