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企業は体験提供にシフトせよ。『アフターデジタル』著者が語る、顧客提供価値の変化【お薦めの書籍】

 企業がビジネスを加速させるにあたり、「顧客がどこに価値を見出すかを理解し、マーケティング施策を考えていく」ことは非常に重要なポイントです。しかし、顧客へ提供する価値をどのように捉えていけばいいのでしょうか。本記事では『アフターデジタル』の著者である藤井保文氏の最新作から、時代によって変化している顧客提供価値について解説した書籍の一部を紹介します。

「アフターデジタル」な世界の変化に適応するには?

 今回紹介する書籍は『ジャーニーシフト デジタル社会を生き抜く前提条件』(日経BP)。著者の藤井保文氏は、UXのトータルソリューション企業・ビービットでCOO(チーフコミュニケーションオフィサー)および東アジア営業責任者を務めています。また、『アフターデジタル-オフラインのない時代に生き残る』(日経BP)をはじめとする著書を執筆し、UXに関する知見や方法論の発信にも取り組まれています。

 『アフターデジタル』シリーズ最新作となる本書では、世界の潮流から見えた新たな変化である「ジャーニーシフト」を解説。これからの企業がどのような顧客提供価値を生み出すべきかを提示しています。

『ジャーニーシフト デジタル社会を生き抜く前提条件』藤井保文(著)日経BP 2,420円(税込)
『ジャーニーシフト デジタル社会を生き抜く前提条件』藤井保文(著)日経BP 2,420円(税込)

 OMOやSDGsやパーパス、Web3にメタバースと、デジタルマーケティング領域は目まぐるしく変化を続けています。そんな中、企業が顧客にとっての価値を的確に把握・提供し、変化に適応していくためにはどうすればよいのでしょうか?

企業の顧客理解・提供価値の変化とは

 まず、藤井氏は本書のタイトルでもある「ジャーニーシフト」ついて、顧客提供価値が時代によって変質したことを示した言葉と説明。その変化を以下のように述べています。

 顧客提供価値は、「モノや情報の提供」「瞬間的な道具としての価値」から、ありたい成功状態を実現させ、行動を可能にさせる「行動支援」に変わっている。

 つまり、「ユーザにとって何かしらの行動やアクションを可能にしていなければ、企業として何の価値もない時代」になっていると藤井氏は説明しています。

 以前のように企業と顧客が一方通行の「提供する側」「受け取る側」にはっきり区別されていた時とは違い、現在は双方向にアクションがしやすく変化。これにより顧客は、「自分に何をさせてくれるのか」「どのような成功を実現させてくれるのか」に価値を見出すようになってきています。

 対して企業側は、顧客の行動データ分析により高度な顧客理解を実現。「単一の行動フロー支援」から「一連の行動フロー支援」へとシフトしています。たとえば空港に到着した顧客がレンタカーを調べて自ら手配するのではなく、「空港の到着に合わせてレンタカーを手配」へと変化。最適なタイミングで顧客体験を横断的に支援することが可能となってきているのです。

 これらの背景から、「『行動支援の時代』において、あらゆる企業は製品販売型の『バリューチェーン』から体験提供型の『バリュージャーニー』へとシフトしていく必要」があると藤井氏は指摘しています。

ジャーニーシフトに必要な2種類のDX

 またジャーニーシフトは、「行動支援ができてこそジャーニーであり、OMOもWeb3も、新たなデジタルテクノロジーはそのために使われる道具である」と藤井氏は述べています。さらに企業がジャーニーシフトを進めるためにDXを推進するうえで「業務のDX」「提供価値のDX」の2つに分けて考えるべきだと言い、それぞれ以下のように定義しました。

業務のDX:現在のビジネスプロセスをベースに、テクノロジーによって効率化・簡略化する活動

提供価値のDX:今の時代に対応した顧客提供価値を見定め、対応していく活動

 特に今後注力すべきは提供価値のDXで、既存の業態や業界にとどまらず新たな領域に進出する場合もあり、音楽をかけるAIスピーカーにセキュリティー機能が付いたことでホームセキュリティー業界に侵食した例もあります。よって戦略設計の段階から「ビジネス」「テクノロジー」だけでなく、提供価値において最重要となる「エクスペリエンス」の視点を入れる必要があると藤井氏は指摘します。

 本書では、他にもペインポイントの発掘やジャーニーの作り方といった、ジャーニーシフトに必要な考え方と視点を事例とともに解説しています。顧客にとって真の価値を提供し、変化に対応できる考え方を身につけたい方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/01/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/41070

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