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博報堂生活総研が「行動と意識」で紐解く明日の欲求

『CanCam』20年分の目次データ×歴代編集長の言葉から読み解く生活者の変化【前編】

「メーク」はなぜ消えたのか

佐藤:ちなみに「メーク」という言葉も2000年代には頻出するのですが、その後、登場回数が減っていきます。

塩谷:これは、2016年ぐらいから表記を「メイク」に統一したんです。より検索されやすい言葉を意識するようになったのがこのころなんですね。「メーク」より「メイク」で検索する人のほうが多い。

 そういう意味では、「プチプラ」もそうですね。CanCamではずっと「プリプラ」と言っていたんですよ。「安くてかわいい=プリティプライス」ということで。でも、世の中にプチプラという言葉が浸透してしまったので、だったらそちらに合わせようということになりました。

兵庫:「コーデ(コーディネート)」も、2000年代前半組は「CD」と呼んでいました。若い人たちが「コーデ」と言い出すようになって、そちらに変えたんでしょうね。

酒井:もうひとつ目に付くのが、2010年代に多く見られた「キュン」という言葉です。最近、「キュンです」という言い方が流行っていますが、その走りはCanCamだったということでしょうか?

図3
クリックすると拡大します

加藤:元々、「胸キュンコーデ」みたいな使い方はあったと思います。それが、2010年代に入ると、「このスカートにキュン」みたいな、文末のハートマークみたいな使い方をするケースが増えてきました。私も、CanCamに異動してきた当時、「キュンってこういう感じで使うんだ……」と、新鮮に感じた記憶があります。

塩谷:「キュンです」の走りなのかどうかはわかりませんが、「キュンするメイク」とか「キュンキュンする顔になりたい」みたいな使い方もよくしていましたね。「キュン」の使い方も、その時々で変わっているように思います。

佐藤:ごく早い時期から「キュン」という言葉の様々な活用法を提案してこられたということですよね。それが、今の「キュンです」ブームにつながっているのかもしれませんね。


 前編はここまで。次回の後編では2010年代から2020年代にかけて、今まさに起こっている変化を読み解きます。

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この記事の著者

酒井 崇匡(サカイ タカマサ)

博報堂生活総合研究所 上席研究員
 2005年博報堂入社。マーケティングプラナーとして諸分野のブランディング、商品開発、コミュニケーションプラニングに従事。12年より博報堂生活総合研究所に所属。デジタル空間上のビッグデータを活用した生活者研究の新領域「デジノグラフィ」を様々なデータホルダーとの共同研究で推進中。行動や生声あるいは...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

佐藤 るみこ(サトウ ルミコ)

博報堂生活総合研究所 上席研究員
 2004年博報堂入社。営業として、飲料、食品、製薬、化粧品などさまざまな企業の戦略立案・広告制作・メディアセールス等に携わる。3年間の産休・育休を経て2019年から現職。
生活者観察手法(エスノグラフィ)の視点でデジタルデータを分析する新手法「デジノグラフィ」を推進中。著書に『デジノ...

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2023/02/09 07:00 https://markezine.jp/article/detail/41093

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