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コロナ禍で変わったこと・変わらないこと

「アメックス=ハイステータスカード」のイメージ刷新へ コミュニケーション戦略の変遷をたどる

「HOW」は変わっても「WHAT TO SAY」は変わらない

鈴木:2018年にスタートしたブランド変革や、コロナ禍に対応したコミュニケーションの変遷についてうかがってきましたが、逆にずっと変わらないことはありますか。

土谷:会社のビジョンとして掲げている「日々、世界最高の顧客体験を提供する。」という軸はずっと変わりません。TRUST(信頼)、SERVICE(サービス)、SECURITY(安心)を三つの柱として、お客様フォーカスを徹底する考えです。その時々に応じた「最高の顧客体験」を追求しながら、コミュニケーションの設計やサービスの開発をしています。

鈴木:コミュニケーションの「WHAT TO SAY」は変わらない。変わるのは「HOW(設計自体)」なのでしょうね。ALPHABOATでもオン/オフ問わず、クライアントのコミュニケーションをサポートしてきましたが、コロナ禍ではオンラインに集中したり、オフラインに回帰したりと様々な変化を経験しました。

土谷:アメックスでも2020年はデジタル広告や会員様向けのコミュニケーションに力を入れ、それまで活用していたOOHへの出稿を控えていました。状況に応じて最適なコミュニケーションを選ぶこと。プラットフォームによって考え方もオーディエンスの態度も異なるため、どう合わせていくかが課題だと思います。

鈴木:オン/オフ問わず、様々なコミュニケーションを状況に応じてハイブリッドさせていく必要がありますね。

若年層向けのコミュニケーションを強化

鈴木:今後のマーケティング戦略をどのように見据えていらっしゃいますか。

土谷:2018年から進めているブランド変革の一貫として、今後はZ世代やミレニアル世代など、若年層へのコミュニケーションを強化していく考えです。「今を楽しむ」「つながりを大切にする」など、コロナ禍で大きく変わった生活者の価値観もコミュニケーションに反映しています。

 2022年には「アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード」のリローンチを行い、年会費制を月会費制にするなど、アメックスをより身近に感じていただけるようにしました。また広報とも連携し、記者会見にインフルエンサーの方をお呼びするなど、これまでよりも若年層を意識したコミュニケーションに取り組んでいるところです。

 特典も若年層を強く意識して設計しています。旅行はもちろん、フードデリバリーやレンタカー、キャンプ、ライブなど、あらゆる生活のシーンで「使ってみたい」と思われる要素を揃えました。2022年秋にはフェスに参加する若者を描いたCMを放映し、広告のトンマナも若年層向けに。「今までのアメックスとは違う」「自分より年齢の高い富裕層が持つカードだと思っていたが、若年層でも持てるのか」という反響をいただいています。

土谷:また、コミュニケーションの方法も変えていく予定です。2020年はデジタルを中心に、会員様向けのアプローチを行っていました。2021年以降は状況に応じて調整しつつも、屋外広告などは様子見のフェーズでした。2023年は制限が緩和されるため、打ち手を広げて柔軟なコミュニケーションを図っていきたいと思います。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/04/06 07:00 https://markezine.jp/article/detail/41350

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