SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

【特集】2023年、マーケターたちの挑戦 ──未来を拓く人・企業・キーワード

【音部氏取材前編】2023年は自主的な職住一致で消費が変化する

ランチの栄養重視が加速

――続いて、食に関する変化はいかがでしょうか。

 職住一致を選択する人が増えると、食事、特に仕事時間と関係性が強いランチに対する価値観が大きく変わるかもしれません。オフィスや外で過ごす時間が多かった頃は、同僚とのコミュニケーションを兼ねてランチに行くなど、栄養を取る以外の役割を果たしていました。

 もちろん、以前からクイックランチやデスクランチなど、効率的に食事を済ませる動きはありましたが、そのときも栄養重視というよりは好きなものを手短に食べることが重視されていたように思います。オフィスでどれだけテイクアウトのカツ丼を食べたかしれません。

 しかし、昨今完全栄養食と呼ばれる商品が数多く登場するなど、効率的な栄養摂取を重視する傾向が出始めています。サプリメントだけで過ごすシーンをSF映画で見たことはありましたが、食事の中核は栄養補給で息抜きや交流はいらないという価値観を自然に捉える層が生まれていると感じています。

相互作用する身体から機能する身体へ

――ウェルビーイング(幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態)やウェルネスといったキーワードが注目され始めているのも、似た背景があるのかもしれませんね。

 健康であることはいつの時代も重要な事柄でしたが、パフォーマンスの高い状態が健康であるとなったのが近年の変化だと思います。昔「24時間戦えますか」というキャッチコピーがありましたが、長時間働けることが一種のウェルビーイングだという時代だったのかもしれません。

 しかし、今は免疫強化に関する商品やY1000のように睡眠を改善する商品が話題になるなど、活動中のパフォーマンスを最大化することが大事になっています。

 先ほどランチの目的が息抜きや交流から栄養補給にシフトしていると話しましたが、身体は他者とのインタラクション(相互作用)から、自身のパフォーマンス(機能)へと、期待される役割の中心が変化しているのかもしれません。

次のページ
自宅という仕事場をどうアップデートするか

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
【特集】2023年、マーケターたちの挑戦 ──未来を拓く人・企業・キーワード連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2023/02/20 11:01 https://markezine.jp/article/detail/41359

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング