課題を乗り越えるための3つのポイント
MZ:これらの課題にはどのように対応すべきでしょうか?
廣:マーケターは3つのポイントを押さえる必要があります。1つ目のポイントは、高精度なトラッキングによる乖離のない、正確なデータを得られる環境を整備することです。サードパーティーCookieの規制によって、これまで使っていたツールでは正確なパフォーマンスを得るのが難しくなっています。加えて自社で設定している場合はヒューマンエラーの可能性も否めません。これらの課題に対処するため、早急に環境を整える必要があります。
2つ目のポイントは、施策を統合管理し顧客単位での接触情報を可視化することです。企業が様々な施策を展開した結果、どのユーザーがどの施策に触れて顧客となったかをきちんと理解できていないケースが多くなっています。それらを統合的に管理・把握し可視化できる運用環境が必要となります。
MZ:3つ目はどういったポイントがカギとなりますか。
廣:施策の成果と成約データを統合して、売り上げ・利益への貢献度を可視化することです。施策の成果データとCRMなどの成約データを紐づけ、ROAS・ROI・LTVといった共通言語となる指標に落とし込み、事業目標に対してどのくらい貢献したかを可視化し、正しい投資判断を行っていかなければなりません。これは、非常に重要なポイントです。
これらの3つのポイントをシステムで構築できれば、各施策のKPIと事業目標が連動していくようになります。またうまくいかなかった場合も、次の打ち手に向けてPDCAを効率的に回せます。このように、マクロ環境の変化を捉え事業目標に基づいて施策の正しい成果管理を行う環境こそが、マーケティング運用の「あるべき姿」だと我々は考えています。
マーケティング運用の「あるべき姿」実現にアドエビスが有効な理由
MZ:3つのポイントを押さえマーケティング運用の「あるべき姿」を実現するためには、具体的にどういったことが有効なのでしょうか?
廣:これらに対応するために提供しているサービスが「アドエビス」です。1つ目のポイントである正確なデータについては、イルグルムの専任研究チームがデータ計測環境における国内外のアップデート情報やトレンドをいち早くキャッチアップし、対応した技術をアドエビスに反映しています。
2つ目のポイントである施策を統合管理し顧客単位での接触情報を可視化することについては、アドエビスではコンバージョン1件ずつのログデータを保持しています。これにより、ユーザーが顧客になるまでのコンバージョン経路が詳細に把握できるため、顧客理解が進み施策の役割が明確になります。
廣:3つ目のポイントである施策と成約データを統合した売り上げ貢献度の可視化については、主要なCRMツールとAPIの連携によって実現しています。受注データと施策の成果データを紐づけ、顧客単位でのカスタマージャーニーを可視化することで、事業目標に基づいた正しい投資判断が可能となります。
廣:こうした一連のシステムは、自社でフルスクラッチしたり既存のツールを組み合わせたりして実現しようとする場合、市場の目まぐるしい変化に逐一迅速に対応していかなければなりません。最新情報のキャッチアップや複雑な設定を施してデータを連携させる手間もかかります。しかしアドエビスをご活用いただければ、そういった手間をかけずとも正確なデータマネジメントを可能にする環境を整備できる点が大きなメリットとなります。