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編集長インタビュー

Amazonランキング1位を獲得!『小さく分けて考える』著者 菅原健一氏に聞く、売れる書籍の新法則

Amazonランキング1位を獲得した分解思考実践

――実際、予約時点で和書全体の1位を獲得されていました。どのように達成されたのですか?

菅原:1位を獲得するには、24時間以内に1,000~2,000冊を売らなければいけないと聞いていました。予約してもらえるようにSNSで猛プッシュするケースもよく見かけますが、ただ騒ぐだけでは無理だと思ったので、「20×100」に分解しました。影響力のある20人の友人に「○月○日にピンポイントで告知してほしい」と頼んで、その人のネットワークやコミュニティ内の人がAmazonのページに飛んで100人が予約してくれたら、2,000冊に届くと考えたんです。

 ただ、ここには2つ誤算がありました。ひとつはうれしい誤算で、この人に紹介してほしいと思った友人が20人どころか100人ほどいたこと。もうひとつは、蓋を開けてみると、いくら影響力があっても推薦で100人に買ってもらうのは難しかったことです。結果、100人の推薦×10~20冊の予約で1位になることができました。

 Amazonには24時間1位を維持できれば広告で謳っていいルールがあるのですが、今回は途中でアイドルの写真集が出てしまって、18時間で途絶えてしまった(笑)。でも、1位を獲ったと言うことはできるので、十分実績になりました。

――刊行後、Twitter上の感想も積極的にシェアされていました。

菅原:そうですね、これは尾原さんに教えてもらったことですが、やはり口コミをしたくなるような“主流感”“メジャー感”も大事なんですね。そのためにはいいレビューや、信頼感のある方のレビューが多いほうがいいので、その拡散をできるだけ後押ししています。また、本のあとがきに「ハッシュタグつきで感想を書いてください、皆で学びを深めていきましょう」と入れて、投稿する意味を感じてもらえるようにも意識しました。

目標がなければ達成はない

――改めて、本書の制作と展開を振り返って、いかがですか?

菅原:この本でいちばん大事だと思うのは、目標がないと達成はないし、やる気がないと達成はできないということです。壮大な目標にも、分解して期間を区切れば必ず近づける。何かを決めるのは、仕事でも生き方でもずっとついて回ることなので、いろいろなシーンで使ってほしいと思います。

 もうひとつ、僕がこの本でやりたかったのは“知的階級のディスラプト”です。一流企業に勤める人やMBAホルダーだけが理解できるロジカルシンキングではない、小さなビジネスをしている人や地方のシングルマザーの人にも使えるものにしたかった。僕自身、シングルマザーの家庭で育ったんですが、どんな人でも仕事や生き方が底上げされる内容と伝え方にこだわりました。今、僕を知らない人に多く手に取ってもらえて、一定の手応えを感じています。

――ありがとうございました。最後に、今後の本書の目標をうかがえますか?

菅原:やはり、10万部は達成できたらと思っています。なかなかハードルが高い数字ですが、春にかけて新社会人向けのキャンペーンなどを検討中です。他にも、企業の上層部から若手の方々に薦めてもらう企画や、TikTokなどSNS活用でも新しいやり方を探りたいです。あまり他の人がやっていない販促を試して、それを真似してもらえるようにしたいです。

――広がりがありますね。10万部へは、どのくらいで……?

菅原:そうですよね、期間も分解して区切らないといけないですよね(笑)。目標は発売2年で、来年末ごろには。引き続き幅広い層の方に役立ててもらえるよう、著者としていろいろな施策に取り組んでいきます。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/03/15 07:00 https://markezine.jp/article/detail/41599

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