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【特集】話題化で終わらない、Instagram活用

CCIのD2Cブランド「HAUT」に学ぶ、認知~興味関心/購買フェーズでのインスタ活用のポイント

ショップ機能、コミュニティコンテンツなどInstagram売上最大化のポイント

──次に、売上拡大に向けたInstagram活用のポイントを教えてください。

潤一:まずは、ショップ機能を導入し、Instagramショップの環境を整備すること。ショップ機能自体は複雑なものではないので、提供されている機能はすべて使うという姿勢で取り組むとよいと思います。

 次に、以前はメガインフルエンサーをプロモーションに起用することが多かったのですが、最近はマイクロインフルエンサー(フォロワー数が1万〜10万人)やナノインフルエンサー(フォロワー数が1万人以下)を起用するプロモーションが増えています。これはHAUTだけでなく、マーケティングにおけるInstagram活用全体の流れと言えると思います。Instagram経由での売上を大きくしていくには、メガインフルエンサーを起用して広くリーチしながらナノインフルエンサーも多数起用し、いろいろなジャンルやカテゴリー、切り口で発信していくことが肝になります。

眞大:メガインフルエンサーよりマイクロインフルエンサーやナノインフルエンサーのほうが、購買につながる率が高いとも言われています。熱量の高いファンが多い傾向にあるので、ぜひ取り入れるとよいと思います。

──インフルエンサーの選定・起用は、どうされていますか? ナノインフルエンサーを多数選定するのは労力がかかりそうです。

眞大:正直なところ、そこにはマンパワーが必要です。我々もお声がけする際は数十人のリストを作るために自分たちでリサーチし、一人ひとりにDMをお送りしています。ですが、直近では「コミュニティコンテンツ」のリリースなど、機能拡充により効率化が進んでいる部分もあります。コミュニティコンテンツとは、Instagram利用者の投稿をショップの商品詳細ページで使用したいとき、ブランド側からその投稿者へワンクリックでリクエストを送ることができる機能です。HAUTもこの機能を活用しており、ブランド発信の一方的なコミュニケーションではなく、利用者の口コミを取り入れることができるという点で有用だと思っています。また、1日に数百のUGCが生成されるアカウントにおいては、「エンゲージメント」や「関連度」などでフィルターをかけてUGCを一覧で把握できるという利点もあります。

HAUTのInstagramショップ。表示されている写真はHAUTユーザーによるUGC投稿を用いたもの
HAUTのInstagramショップ。表示されている写真はHAUTユーザーによるUGC投稿を用いたもの

──コミュニティコンテンツを利用してみてわかったコツはありますか?

眞大:コミュニティコンテンツには利用条件があり、28日以内に20以上のUGCがあった際にのみ使うことができます(2023年1月時点)。この条件をクリアするには、1ヵ月以上かけて20件以上のUGCを集めても意味がないので、短期間で一気に集めることが必要になります。UGCを増やしたいときは、インフルエンサーを起用したプロモーションを行ったり、ハッシュタグキャンペーンを行ったりという方法があります。コストをかけられない場合は、タグ付けしてくれた投稿をストーリーズで紹介するだけでも、UGCは徐々に増えていきます。このとき、投稿者にメンションを付けて紹介するのがコツです。

 UGCを集めるのは、たしかに労力のいる施策です。ですが、先にお話ししたとおりUGCを活用した広告のほうが高い成果につながりますし、広告以外にも様々な場所で活用することができます。さらに、広告クリエイティブをゼロから制作する数や頻度が減ることを考えると、意外と効率化につながる側面もあります。

──SNSの運用は利用者動向や機能アップデートにキャッチアップしながら日々運用していく必要があり、やはり体力が問われる印象があります。そうした現場にいるInstagram運用の担当者に、最後にアドバイスをいただけますか。

潤一:冒頭でも話に出たように、Instagramアカウントはブランドのホームページ的な見方・使われ方をされるようになってきています。ブランドの世界観を伝える場所として“戦略的に作っていく”という考え方を持つとよいと思います。具体的には、年間単位でマーケティングカレンダーを作るのがおすすめです。HAUTで言えば、クリスマス、バレンタイン、父の日など男性へのギフトにニーズが高まるタイミングで、どんなプロモーションを行うか、そこではどのようなクリエイティブが必要になるかの計画を立てています。マスブランドになると、テレビCMと連動させていく必要もあるでしょう。ペイドメディアで年間スケジュールを立てるように、Instagramも1つの重要なチャネルとして戦略的に取り組むことが重要だと考えます。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2023/04/07 15:00 https://markezine.jp/article/detail/41726

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