行動データを活用し、5つの手順でグロースする
冨里氏は、ユーザー行動を活用したサービスのグロースの流れを次の5つの段階に分け、解説していった。
1.ユーザー行動の整理
2.ユーザー行動の分析
3.施策の準備
4.施策実行
5.自動化
「1.ユーザー行動の整理」は比較的容易に行えるが、「2.ユーザー行動の分析」は、行動ステージを分けて各ステージの人数を把握してからn1分析をするなど、やるべきことのハードルがある。前述の人材サービスの例では、スカウトを受け取った人が少ない場合は「どんな人が受け取っていないのか」の部分を特に深掘りしていった。
その後は「3.施策の準備、4.施策実行、5.自動化」のフローへと進めていく。最も難所になるのは、「2.ユーザー行動の分析」だ。
「メール配信で取得できるユーザーの行動データは、開封やクリックのみと少ないです。マーケティングのレベルが高度になるほど多くの行動データが必要となりますが、それらはほぼすべてがサイトやアプリ上に存在します」(冨里氏)
行動データをさらに取得していくためには、メールにとどまらずサイト・アプリ上のユーザーの行動データを把握する必要がある。そこで、MAツールの出番だ。
メールMAツール選定における3つのポイント
冨里氏が示したサービスグロースの流れにおいて、MAツールは大半をカバーできる。具体的には、2~5までの段階(※仮説立てを除く)と、ほとんどの対応が可能だ。さらに、ユーザーの行動データとそれを活用するMAツールに加えて、施策を実行する人材も必要となる。
「仮説を立て、施策を短期間に数多く回すことで、負け筋に気づいて勝ち筋を見つけることができます。仮説検証の確度を高める経験を積むことは、個人の成長にもつながると思います」(冨里氏)
高度な人材については外部採用か社内人材の育成かを判断しなければならないが、冨里氏は「MAツールを使いながら社内の人を育てるほうが、確実で速い」と述べた。プレイドの提供する「KARTE」を導入している顧客でも、1年目の新卒社員がツールを使いながらマーケティングの基礎を学び、負け筋に気がつき勝ち筋を見つけて成果を出している事例が多く見られるそうだ。
これらを踏まえて冨里氏は、MAツール選定のポイントとして以下を挙げた。
1.ユーザーの行動データの管理/集約ができるか
2.仮説からアクションまでのスピードアップにつながるか
3.勝ち筋の施策を自動化できるか
そしてこの3つについて、ツールを使って現実的にマーケターが実行できるのかが重要になってくる。
最後に冨里氏は「KARTE」についても紹介。「KARTE」は、ファーストパーティの顧客データを統合し、活用できるCX(顧客体験)プラットフォームだ。
「皆様のサービスにある様々なユーザーの情報を、リアルタイムに顧客軸で分析して、あらゆる接点で活用できるサービス」であると冨里氏は説明し、「自社のサービスにどんな人が来ているのかがすぐにわかるようになるので、サービスの改善や事業成長につなげることができる」というメリットを強調し、同セッションを締めくくった。
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