アプリを開かせるのではなく“ユーザーを育てていく” ための3ステップ
これらの事例を受けて、中川氏はCRMに必要な3ステップの各施策を以下のようにまとめた。
まず「会員数を増やす」ためには、店頭でスタッフがおすすめしやすく、かつユーザーがダウンロードしてみたくなるフックとなるコンテンツを用意すること。また「会員登録で100ポイント進呈」などのインセンティブも有効だ。
次に「アクティブ率を上げる」には、欲しい情報がすぐ見つけられるように動線を整理することと、個人に合わせた情報の出し分けが効果的だ。「自分が欲しい情報は自分で探してね」というのではなく、「あなたはこういう情報が欲しいですよね」と企業側から提案することで、ユーザーは興味のある情報にアクセスしやすくなる。
また、アプリならではの施策として、ガチャやスタンプラリーなどゲーミフィケーションの要素を加えたコンテンツもポイントだ。ユーザーがブランドのことを楽しく学ぶ機会の創出につながる。「ただやみくもにアプリを開かせるのではなく“ユーザーを育てていく”観点でのコンテンツも用意していきましょう」(中川氏)
最後の「購入率を上げる」ためには、商品の検索のしやすさが重要だ。商品名の他にも性別、色、カテゴリー、価格帯、ファッションスナップからの検索など、ユーザーに合わせた様々な検索導線を準備することがおすすめだ。
「アプリならではの施策としては、店舗来店(オフライン)とアプリ(オンライン)で連動した企画もユーザーにとっては楽しみの一つになります。工夫がある企画を用意できるとなお良いですね」(中川氏)
最短1ヵ月でネイティブアプリがリリース可能
最後に神田氏は、ノーコードのアプリプラットフォーム「Yappli」の最大の特徴は、「導入スピードの速さ」だと強調した。最短1ヵ月でネイティブアプリがiOS、Androidそれぞれからリリース可能という。
また、ノーコードのサービスのため自社に専門の技術者がいなくても運用できることも強みだ。機能の追加はドラッグアンドドロップの操作で完了し、プッシュ通知の設定もテキストや画像を選択するだけで簡単に配信することができる。
「PUSH通知の文言は、A/Bテストや試行錯誤をしやすい環境になっています。さらに、同じ管理画面上に様々な分析が可能なダッシュボードも表示されます。Yappli を活用した成功ノウハウも提供できるほか、企業様同士でナレッジをシェアし合うコミュニティーもあります」(神田氏)
2021年の秋にリリースした「Yappli CRM」は、アプリを中心とした顧客管理・ポイント管理・アプリCRM施策を実現するツールだ。これまでYappli単体ではできなかった、より個人に紐づくような情報を使った施策やユーザーのアクションにフォーカスした施策が可能になったという。
「新しい会員登録や会員体験をすぐに実装いただける環境をご用意しています。モバイルマーケティングの重要性が高まっている中で、これから準備を考えている企業様・より強化したい企業様は、ぜひ当社のサービスによってご支援させていただければと思っています」(神田氏)