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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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【特集】転換期に商機を見出す

資生堂に聞く、化粧品に対する生活者意識の変化とその対応

 コロナ禍を通じて、あらゆる業界で消費行動やインサイトが変化していったが、中でも大きな変革期を迎えたのが、化粧品業界である。マスク着用によってメイクアップの機会が減る一方、スキンケアなど自身の肌の状態を保つ、向上させる動きは加速。また、SNSを活用した化粧品・美容に関する情報収集も盛んに行われるようになった。本記事では、その激動の3年であらゆる取り組みをしてきた資生堂の北原氏に、この3年間の生活者意識の変化とマーケティングの取り組み、そして今後の戦略について聞いた。

※本記事は、2023年7月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)91号に掲載したものです。

コロナ禍で高まった5つの意識

──コロナ禍に入って以降、化粧品業界は大きな変革を迎えたと考えています。特に生活者の意識・行動が変化したと思うのですが、資生堂ではその変化をどのように捉えてきたのでしょうか。

 コロナ禍の影響で生活者の行動やニーズが大きく変化したため、過去のファクトデータからのトレンドを見るだけではなく、未来の変化を読んでいく必要があると考えました。そのため資生堂では2020年、生活者調査とデイリーなSNSの声などから先のビューティートレンドを予測するレポートや示唆をタイムリーに社内外に発信する、ビューティーインテリジェンスチームを発足しました。

資生堂ジャパン株式会社 マーケティングリレーション本部長 北原規稚子(きたはら・みちこ)氏 資生堂にてTSUBAKI、ELIXIR、MAQuillAGEなどのブランドマネジメント、メイクアップ部門のVP、副CMO、マーケティング本部長を歴任。ゼロからイチの価値を創り出すブランディングを強みとし、ブランドパーパス実現、ブランドのプロポジション強化につながる戦略やエグゼキューションを常にリードしてきた。アート&サイエンス発想でマーケティング成果を最大化する組織作り、人材育成にも従事。
資生堂ジャパン株式会社 マーケティングリレーション本部長 北原規稚子(きたはら・みちこ)氏
資生堂にてTSUBAKI、ELIXIR、MAQuillAGEなどのブランドマネジメント、メイクアップ部門のVP、副CMO、マーケティング本部長を歴任。ゼロからイチの価値を創り出すブランディングを強みとし、ブランドパーパス実現、ブランドのプロポジション強化につながる戦略やエグゼキューションを常にリードしてきた。アート&サイエンス発想でマーケティング成果を最大化する組織作り、人材育成にも従事。

──どのような生活者の行動やニーズの変化が見られたのでしょうか。

 2020年前半は、コロナ前からの中長期的トレンドであった「環境への配慮」「クリーン(衛生)意識」「ストレスケア」「ミニマリズム」「デジタル化」という5つの要素自体は変わらないのですが、コロナの影響によって急加速すると予測しました。実際、これら5つに関する急激な変化が起きました。

 また、その生活全般の変化にともなって、化粧に対する意識・行動にも変化が見られました。コロナ禍前半は、マスク環境によって起きやすい肌荒れやマスク焼け対策、マスクにメイクが付着することなど、マスクによる不具合を解消したいニーズが急速に高まりました。

 また、在宅時間の増加や健康意識の高まり、ミニマル化を背景に、リモート会議で映えるライトメイクやおうち美容、体の内側から健康的に肌を育む意識、時短ニーズが高まりました。そのため、マスクにつきにくくUVカット効果のあるライトなベースメイクや敏感肌用のスキンケア、サプリメント、まつ毛美容液、オールインワンタイプの化粧品などの需要が高まりました。

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2020年は変化を捉えたクイックな商品開発、デジタル施策に注力

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/24 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42791

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