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【特集】転換期に商機を見出す

コロナ禍で追い風を受けて業績急回復中 老若男女の需要をつかむ、ミスタードーナツ

 コロナ禍でテイクアウト需要の高まりを受け、売上を大きく回復させているミスタードーナツ。今年からは店舗数を再拡大させることが発表されています。果たして、ミスタードーナツ復活の要因は、コロナ禍による需要増だけでしょうか?

※本記事は、2023年7月刊行の『MarkeZine』(雑誌)91号に掲載したものです。

テイクアウト需要の高まりに後押しされ、店舗数も再拡大

 2019年3月期の740億1,800万円から、2023年3月期には1,055億7,000万円まで、売上を回復させたダスキンのミスタードーナツ。コロナ禍でのテイクアウト需要をつかみ、業績を一気に回復させた形だ。2022年までは店舗数の減少が続いていたが、2023年から店舗数を再び拡大させる計画が発表されている(2022年3月期時点で979店舗、2023年3月時点で998店舗)。

 ダスキンでミスタードーナツ事業の広報に従事している巖美里氏によると、近年の事業成長は、コロナ禍前から取り組んできたmisdo meets(ミスドミーツ)やミスドゴハンの施策が功を奏しているのに加え、コロナ禍に後押しされたところも大きいとのこと。コロナ禍でも安全安心に購入できるよう商品棚へのショーケース扉の設置を早急に進めたり、ドライブスルー型ショップを郊外を中心に出店したり。出前館でのデリバリーサービスの導入、スマートフォンで事前注文・決済ができるサービス「ミスドネットオーダー」の開始など、この2~3年での新たな取り組みは多い。

株式会社ダスキン ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 販売企画部 巖美里(いわお・みさと)氏 広告広報室2012年にダスキンに入社。直営店のミスタードーナツ店舗で5年勤務した後、広告広報室に異動。メディア対応から公式SNS発信まで、ミスタードーナツの対外コミュニケーションを担当している。
株式会社ダスキン ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 販売企画部 広告広報室 巖 美里(いわお・みさと)氏
2012年にダスキンに入社。直営店のミスタードーナツ店舗で5年勤務した後、広告広報室に異動。メディア対応から公式SNS発信まで、ミスタードーナツの対外コミュニケーションを担当している。

 一方で、コロナ禍という特殊な期間に大きく需要をつかめたのには、継続して実施してきたいくつかのマーケティング施策の効果も少なからず影響しているようだ。

継続したコラボ施策で固定ファンを獲得

 ミスタードーナツは、2016年11月より「いいことあるぞ Mister Donut」をブランドスローガンに制定。誰もがいつでも「しあわせな時間」を過ごせるようなショップでの体験価値を提供し続けるため、新商品やキャンペーンなど“目新しさ”で関心を引く施策を実施してきた。

 たとえば、2017年からスタートした「misdo meets」では、最高水準の素材や技術を有する企業やブランドとの共同開発商品を展開。中でも京都の宇治茶専門店「衹園辻󠄀利」との共同開発商品は今年で7年目となり、「今年はどんなドーナツが出てくるのか?!」と、このmisdo meetsを楽しみに待っているファンも多数いる。自社のみで商品開発を行うのが基本方針だったところから、社外の技術や知見、力を借りることで商品価値と体験価値を高める方針を定め、今日までの約7年間取り組みを続けてきたからこそ、自ら創造している“商機”だ。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/25 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42794

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