メイクは自己表現の一つ 本人の望む美を尊重することが重要
──UNLICSの開発に当たり、社内からはどのような声がありましたか。ネガティブな意見はあったのでしょうか。
中村:ネガティブな意見はまったくありませんでした。むしろ応援というか「そうあるべきだ」という共通認識があり、全員同じ気持ちで開発してきたと思います。
──ありがとうございます。今度はAsterの皆さんにお聞きします。いまルッキズムの観点から大学の学園祭でミスコン廃止が相次ぐなど外見主義に意義を唱える声が増えています。Asterもルッキズムをテーマに活動なさっていますが、男女関わらず「メイクをする」という点に関してはどのような立ち位置なのでしょうか。
静:メイクをしたいという想いはもちろん応援します。そして、その方がやりたいメイクを尊重できるような社会になるのが理想だと考えています。というのも、私自身がメイクは自己表現のためのツールの一つだと考えているからです。
メイクを否定されるということは、その人自身を否定することになると思います。そして、その方がやりたいメイクというのはその人が追求したい美であり、そこには必ず何らかの意味があります。それを否定することがルッキズムになるのではないでしょうか。
──なるほど、メイクが持つ本来の役割を改めて考えさせられます。Asterではメイク講習会も開催しており、実際に潤さんはそこで初めてメイクをなさったそうですね。続いてはZ世代の男性がメイクやスキンケアに対してどのような思いを抱いているのかについても伺っていきたいと思います。
★後編に続きます
