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“多様な美”を尊重するために必要な視点──メンズコスメブランド「UNLICS」とZ世代の鼎談【前編】


 Z世代を中心に美容に関心がある男性が増えている。2022年12月に花王が発表した化粧品ブランド「UNLICS」は、男性の肌を徹底的に研究し「美しくなりたい」と思う男性に向けたスキンケアやベースメイクを提案する新ブランドだ。そんなUNLICSの掲げる理念は「誰もが好奇心の赴くままに、美を求め、美を語り合える社会を目指す。」こと。このブランドの理念や目標に対し、ルッキズムや多様な美の尊重をテーマに活動をしている上智大学インカレサークル「Aster」の学生たちは何を思うのか。花王でUNLICSを担当する中村宇大さん、岩田敦紀さんと、学生4人がディスカッションした。

“美の多様性を尊重できる世の中に”を掲げるインカレサークル「Aster」

──こんにちは、本日進行を担当する「Collective Connect」のひろもりです。今回はルッキズムをテーマに活動している上智大学の公認インカレサークル「Aster(アスター)」の皆さんを迎え、花王の化粧品ブランド「UNLICS(アンリクス)」事業を担当している中村さん、PR担当の岩田さんと共にルッキズムや男性・女性のメイク、美について考えていきたいと思います。まずはAsterの皆さんの自己紹介からお願いします。

静麻衣(以降、静):Asterの代表で、上智大学法学部4年の静麻衣と申します。私たちAsterの理念としては「画一的な美の基準にとらわれずに自分らしい美を追求できる社会」「自分らしく生き生きと生きることができる社会」の実現に向けて活動しております。

佐藤ゆき(以降、ゆき):上智大学法学部4年の佐藤ゆきと申します。Aster会長である静さん共に創設メンバーとして活動しています。

佐藤潤(以降、潤):上智大経済学部経済学科の佐藤潤です。本日は男性目線の意見を積極的に発信していけたらと思っております。

yotaro:早稲田大学スポーツ科学部3年のyotaroです。同じくAsterに所属しています。この活動に参加したのは最近なのですが、本日はよろしくお願いいたします。

──ルッキズムをテーマにされているサークルとお聞きしていますけれども、どんな活動をされているサークルなのですか?

静:Asterとは元々「多様性」という花言葉を持つ植物の名前で、「統一的な基準に縛られることのない美の多様性」を尊重できる世の中にしたいと考えて名付けました。普段は週1回のZoomでルッキズムに関するトピックについてメンバーで話し合っています。たとえば「ルッキズムは何がダメなのか」「可愛いって何なんだろう」などのテーマについてディスカッションを行い、その裏にある課題について多くの方々に知っていただきたく、SNSで投稿しています。

──なるほど。活動内容を含め、皆さんの問題意識についてこれから追々伺いますね。ありがとうございます。

男性への固定観念を越えて美の追求を応援する「UNLICS」

──では中村さん、岩田さんから花王が昨年12月に発表した化粧品ブランドのUNLICSについて教えてください。

UNLICS
(左から)花王の化粧品ブランド「UNLICS」事業を担当している中村宇大さん、PR担当の岩田敦紀さん

中村:UNLICSは、これまで花王がドラッグストアや化粧品店で提供してきたブランドと異なり、EC販売のみのD2Cモデルを採用しています。そのためまだ知らない方も多いかもしれません。

UNLICSビジュアル
UNLICSの公式Webサイトより

中村:このブランド誕生のきっかけは、ある新入社員が感じていた「なぜ男子は、堂々と化粧直しができないのか」という想いです。「カッコ良くなるためにヘアセットに時間をかけるけれど、なぜスキンケアやメイクに時間をかけないのか」「見た目をキレイにすることはハッピーなことなのに、なぜ(男性のメイクやスキンケアは)特別視されるのだろう」という疑問に端を発し、「美しくなりたい」という男性のニーズに応えられるブランドを作りたいということで開発に取り組みました。UNLICSというブランド名も、美に対する「Unlimited Curiosity(無限の好奇心)」というワードから作った造語で、「誰もが、好奇心の赴くままに、美を求め、美を語り合える社会を目指す。」と掲げて活動をしております。

 これまで男性の美というと「力強さ」や「男らしさ」というたくましいイメージが付きまとっていました。しかし今日ではそうした性別の固定観念は徐々に減ってきており、特に20代以下の若い層では中性的であったり、美意識が高かったりといったイメージを掲げる方が増えています。UNLICSがターゲットとしているのも、身だしなみを超えた美しさへの欲望が強い20代の男性を中心に据えています。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/04 18:04 https://markezine.jp/article/detail/42877

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