ディスプレイ広告に市場拡大の糸口!LINEヤフーの取り組みとは
根口:メディックスでは年間200社近くBtoB企業のマーケティングを支援していますが、当社が支援するBtoB企業様を例に挙げると、LINEヤフーさんが提供されているような運用型広告の予算総額を10とした場合、検索広告が8ほどでディスプレイ広告は2ほど、という現状です。私たちもLINEヤフーさん同様に、ディスプレイ領域の伸びしろは大いに感じています。
貴社では具体的にどのような支援を行っているのでしょうか。
坂本:主にデータの拡充に力を入れています。従来、当社で活用できるデータとしては、法人向けデータベースマーケティングを支援するユーソナー社保有の企業データ・IPアドレスやYahoo!ショッピングを開設している店子(たなこ)さんのデータなどです。これらを連携した、Yahoo!広告のBtoB向けディスプレイ広告メニューである「ビジネスターゲティング」を提供しています。
加えて、2023年4月からSansan社が保有する名刺アプリ「Eight」ユーザーのデータ連携を開始。従前の業種・従業員規模に加えて、部署や役職といったBtoBマーケティングにおいて非常に重要な要素でも、ターゲティングが可能になりました。
AI技術を使い拡張してターゲティングしており、従業員数1,000人未満の企業の役職者であれば、約100万人にリーチできます。
根口:Eightの広告サービス(Eight Marketing Solutions)は当社もBtoBクライアント様にご提案する機会が多かったのですが、2023年7月31日でサービスを終了してしまいました。Yahoo! JAPANという使い慣れたプラットフォームで同様のターゲティング条件が使えるのは魅力的ですね。Yahoo!広告のビジネスターゲティングの強みはどこにあるとお考えですか。
坂本:元々、有効リード率や商談化率の高さは評価いただいておりましたが、Eightのユーザーデータを活用することでより高品質なターゲティングが可能になります。
小渕:加えて、ブランドセーフティの観点もありますね。同じようにターゲティングして出稿できるDSPはどこに広告が掲載されるかわかりません。一方、Yahoo!広告であればYahoo! JAPANや、厳正な審査を経て契約を締結しているパートナーメディアに広告が掲載されるため、安心して出稿できることも強みだと考えています。もちろん、リードの質も高まるでしょう。
CVの先を見据えた、ビジネスターゲティングの活用事例
根口:BtoBの場合、媒体コンバージョンベースで評価するのではなく、施策が商談や受注につながっているかまで把握した上で評価すべきだと考えます。その観点で、ビジネスターゲティングの効果はいかがですか?
坂本:実際の事例をもとにご紹介できればと思います。まず1つ目は、サーバーを訴求している企業様向けに部署/役職ターゲティングを活用した事例です。
その企業様では法人、その中でも決裁権のある役職者を販売対象としています。最初は、検索ワードを活用したサーチターゲティングをご利用いただいていましたが、サーバー導入にあたって社名で検索する人は限られており、広告の十分な表示回数を得られないことが課題でした。
そこで、従業員規模データと部署/役職データのターゲティングを実施。十分な表示回数を得られたことに加えて、決裁権のある部署の役職者との商談数が増えた点をクライアント様にご評価いただき、月のご出稿金額を50万円から500万円まで拡大していただきました。