ASPの利用料金
初期費用、アフィリエイトサイトに支払う成果連動のコミッションなど、毎月支払うことになる一般的な費用を大きく分けると下記の表のようになります。初期費用が飛びぬけて高いASPや、月額管理費がなく、運用開始後は100%成果連動コストしかかからないASPなど一部の例外はあるものの、各社、さほど料金体系に違いはありません。
ただ、オプション料金については各社まちまちです。あるASPでは報酬条件を変えたプログラムを追加する度にコストが発生するかと思えば、別のASPでは無制限にプログラムを増やしてゆくことができたりします。また、ASPのサイトや管理画面に置く、アフィリエイトサイト向けの告知スペースが有料だったりそうではなかったりします。オプションのサービスを利用しなければ関係ない部分でもありますが、どこまでのサポートが基本として含まれており、どこからがオプションとして有料になってくるのかなども、事前にきちんと確認しておきましょう。
初期 | 初期費用 | 初期導入時のみ。例:5万円 |
デポジット | アフィリエイトサイトへのコミッション支払を保証するための保証金。ASP 利用終了の際に返金される。例:20 万円(不要なケースも) | |
毎月 | 月額管理費 | システム利用料などの名目になっている場合もある。例:4 万円 |
コミッション (アフィリエイトサイト向け) |
売上金額の5%、資料請求1 件あたり500円など、EC サイトが自由に決めることができるアフィリエイトサイト向けのコミッション | |
コミッション(ASP向け) | ASPに対して毎月支払う利用料のうち、アフィリエイトサイトへのコミッションに連動して発生するもの。例:アフィリエイト向けコミッション合計金額の30% | |
その他のオプション料金 | 承認代行などの業務を委託した場合や、新規アフィリエイト獲得のための広告を購入した場合などに発生する |
アフィリエイトサイト向けのアピール手段
また、未提携アフィリエイトサイトとの「接点」がどのようになっているのかも重要なポイントです。どのASPにも、すでに数百、数千以上という数のECサイトが参加しているので、新規のECサイトは埋もれがちになる傾向があります。そのためアフィリエイトサイト経由での成果を伸ばすどころか、はるか手前の「アフィリエイトサイトとの提携数」で伸び悩んでしまうことも考えられます。未提携アフィリエイトサイトとの接点にはこのようなものがあります。

ASPのサイト | タイムリーな商材やECサイトなどを紹介するトップページ、ECサイトや商材告知スペース、ECサイト紹介コンテンツなど |
管理画面 | 管理画面にログインした後のトップページでの告知、イベント(コミッションアップやプレゼントキャンペーンなど)を実施しているECサイトをまとめて紹介するコーナーなど |
メールニュース | ASPが定期的にアフィリエイトに配信するメールニュースでの告知 |
担当者による個別紹介 | ASP の担当者が、法人アフィリエイトサイトや有力な個人サイトを個別に紹介してくれる |
各種イベント | EC サイトの担当者とアフィリエイトサイトとをリアルな場で引き合わせ、情報交換などができるイベント |
ASPは、アフィリエイトサイトに対して、メールやWebサイト、管理画面などを使って、ECサイトの紹介を行い、提携申請を促します。開始初期に「新規ECサイト」として大々的に告知を行ってくれるのはどのASPもだいたい同じですが、その後、アフィリエイト向けキャンペーンの実施や、コミッションアップが好条件に変更された時などに、どういう形で未提携アフィリエイトに対しその告知をしてもらえるのかは、ASPによって異なります。
有料オプションという形で、告知枠を管理画面内に設けているASPもあります。例えばValueCommerceでは、オプション料金を支払うことで管理画面の告知スペースにバナーを掲載できるなどの有料サービスを実施しています。
また、現在多くのASPでは定期的にコンテストなどの企画を行って、アフィリエイトの活性化を図っています。LinkShareでは「アフィリエイトテンプレートコンテスト」というイベントを過去に実施しています。これは、このコンテストに協賛する企業のサイト、商品、サービスを宣伝するためのテンプレートをアフィリエイトサイトに作ってもらい、優れた作品を作った人に協賛企業から賞品が提供されるというものです。協賛企業にとっては、コンテストに参加をするような熱意あるアフィリエイトサイトとの提携が進むという点、さらにアフィリエイトテンプレートをアフィリエイトサイトに作ってもらうことができるという点といったメリットが期待できます。
その他、「個別サイト紹介」には、どのASPも力を入れています。ASP担当者が個別に、商材やジャンルにマッチしそうなアフィリエイトサイトをリストアップし、紹介してくれるというものです。以前は、法人サイト間の提携促進が中心でしたが、個人サイトの健闘も著しい昨今、高い成果をあげている有力サイトをカテゴリや収入レベルなどでグループ化し、ASPの「アフィリエイト側担当者」と「ECサイト側担当者」が協議を行った上で、「こういった有力アフィリエイトがあります。通常コミッションに少し上乗せしたレートで提携を打診してみませんか?」と提案を行い、ECサイトの承諾が得られれば、その代理としてアフィリエイトサイトに提携の交渉まで行ってくれるASPもあります。
また、アフィリエイトサイトの意を汲んで、ASPの担当者がECサイトに対して提携にあたっての交渉を行うという逆のパターンもあります。そういった人的サポートをどこまでやってくれるのかは、ASPのスタンスにもよってきますが、まずはECサイトから働きかけてみないことには始まらないので、有力アフィリエイトの紹介が可能かどうか、またその条件などASPに聞いてみましょう。