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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

特集:スポーツが拓くマーケティングの可能性

レノボがモータースポーツやサッカーの協賛に取り組む理由とは?マーケティング戦略におけるスポーツの役割

 スポーツがマーケティング活動にもたらすベネフィットや企業が取り組むヒントを探る本特集。今回はレノボ・ジャパン合同会社 CMOの竹内早穂子氏に、スポーツマーケティングにおける取り組みについてインタビューを実施。モータースポーツおよびサッカーへの協賛の取り組みを通して、同社およびブランドのマーケティング戦略におけるスポーツの役割や意義、ねらいをうかがった。

スポーツを通じて理念やブランド価値を発信

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに自己紹介をお願いします。

竹内:これまで消費財メーカーにおいて、新製品開発やブランディング、新規カテゴリー開発などに携わり、2023年にCMOとしてレノボ・ジャパンに入社しました。

 Lenovo(以下、レノボ)は「Smarter Technology for All」という理念のもと、すべての人々にテクノロジーの恩恵を提供することを目指しています。私のミッションは、その企業理念を幅広く認知させ、企業やブランドの価値を高める活動を推進することです。

 2024年からはAIに注力し、AI時代に向けたビジョン「Smarter AI for All」のキャンペーンを展開。テクノロジーで社会課題を解決し、新たな付加価値を作る活動に取り組んでいます。たとえば、AIを駆使して世界遺産のデジタルツインを作成し保全計画を練る活動や、デジタルネイティブの方々のオンライン・オフラインの世界にあるパーソナリティギャップをAIを使ったテクノロジーで解消する取り組みなどが挙げられます。

レノボ・ジャパン合同会社 CMO 竹内早穂子氏
レノボ・ジャパン合同会社 CMO 竹内早穂子氏

MZ:今回はレノボのブランド価値を高める様々な取り組みの中で、スポーツにフォーカスしてうかがっていきます。

竹内:スポーツ領域に関して当社は、2022年からF1(モータースポーツ)、2025年からはFIFA(サッカー)のスポンサーをしています。スポーツには熱量の高いファンダムがあり、また競技に関わる様々な場面で当社のテクノロジーの力を活用できます。

 また、スポーツファンの方々は良い体験を積極的に発信・拡散する傾向にあります。レノボがデバイスのリード企業にとどまらず、様々なテクノロジーで課題解消や付加価値を作る「ITソリューション企業」としての認知を世の中に広げる施策の一つとして、スポーツマーケティングを捉えています。

レノボの掲げる「Smarter Technology for All」とスポーツの親和性

MZ:スポーツマーケティングに注目している理由を教えてください。

竹内:スポーツは当社の理念「Smarter Technology for All」と親和性が高く、シナジーが生まれると期待しています。

 モータースポーツは高度かつスマートなテクノロジーを必要とします。スピードが速く、扱うデータ量も多い競技をリアルタイムで世界中にお届けするには、まさに「Smarter Technology」が欠かせません。

 また世界的にファンの多いサッカーは、「for All」の観点を体現できると考えています。FIFAは男子サッカーだけでなく、女子サッカーやビーチバレー、eスポーツも扱っており、レノボはグローバルブランドとしてすべてのスポンサードをしています。

 中でも大きなイベントは、2026年の6月~7月に北米で行われるFIFA ワールドカップとなり、視聴するファン数は約60億人にのぼる見込みです。アメリカ・カナダ・メキシコと、初の3ヵ国での共同開催であり、膨大なデータ量を扱う必要性や国をまたいでのオペレーションなど、より高度で複雑化したITソリューションが求められます。レノボとして、安全で安定したテクノロジーやケイパビリティを示せる機会だと捉えています。

 レノボがテクノロジー領域で明確にサッカーをサポートできるシーンの一つとして、リアルタイムの試合放映が挙げられます。デジタルネイティブな現在のファンがスポーツに求める即時性・インタラクティブ性・パーソナライゼーションといった、デジタルに頼らないと実現できない体験価値の重要性は増しています。

 その他、チケッティングサービスやVIP席での試合観戦、データを通しての競合分析、選手やチームのパフォーマンス分析、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)技術をはじめとした審判の精度向上などにテクノロジーを使用するなど、今後も当社がテクノロジーでサポートできる領域は拡大していくと考えております。

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熱狂的ファンダムとのシナジーを生む!F1協賛の取り組み

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/12/10 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49750

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