受け手が、次の受け手になる。UGCの強いカルチャー
MZ:改めて、サブカルチャーとクリエイティブ制作についてどのようにお考えでしょうか。
稲野:僕は今回、サブカルチャー領域を勉強し直した中で、とても可能性のあるマーケットだなと認識を改めました。クリエイター側がより深くテーマや企業の姿勢を解釈し、音楽などのクリエイティブで表現するムーブメントは素敵だと思います。同時に、そのクリエイティブに触発されて、ものすごい量のUGCが生まれてきました。
クリエイティブやコンテンツに触れた人が自分たちの言葉で発信したり、歌ってみたり、踊ってみたり、振り付けをつくってみたり。受け手が次の受け手になり、つながっていくことで、元々知らなかった人たちの目にもとまり、興味を持っていただける。非常にいい文化だなと感じます。
大滝:サブカルチャーは、もはやメインカルチャーだと言っていいのではないかと思います。今の若い世代はそれが当たり前な世界で生きていますから。従来のクリエイティブだと、権利関係などで2次創作なんてありえなかったのですが、クリエイターとの共創により、色々なところに拡散される可能性を秘めています。
ユーザーの声を聞きPDCAを回す、三現主義のプロモーションを
MZ:今後の展望や展開について、お話しください。
稲野:「走れ、誰も追いつけない速度で」プロジェクトを通して、改めて三現主義の重要性に立ち返りました。長期のプロモーションだったので、たとえば学生たちから若者の生の声を聞き、公開後すぐにコンテンツについてフィードバックをもらい、2週間後に配信する次のコンテンツに生かしていくような形で進めました。ユーザーの声を聞きながら、走りながら考え展開していくことは、理にかなっているとも感じたので、他のケースでもPDCAを回してみたいです。
大滝:F1人気が高まっていったらうれしいです。特に、Honda さんは2026年にF1再参戦が控えていらっしゃるので、このプロジェクトで作ったものがレガシーとして残り、これからのF1の盛り上がりにも何らか寄与することを願っています。またどこかで再タッグができたらうれしいです。
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