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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

ピックアップ!業界最新動向

日本コカ・コーラの事例から伝わるフジテレビの本気 常識を覆す画期的な新CMサービスとは?

食品、医薬品、デリバリー……幅広い商材と相性◎

──視聴者からの反響はありましたか?

 視聴者センターへのクレームが1件もなかったため、ダイナミックボーダーフレームが視聴者にプラスアルファの情報提供の場として受け入れられつつあるのかもしれません。広告会社からも既に多数のお問い合わせをいただいており、第二弾の実施も決定しました。

──飲料以外に相性の良い業種や商材と、その活用イメージを教えてください。

 マルチスタンバイCMは「こういう場合にこの素材を選ぶ」という基準を決めていただければ、どんな業界・商材でも活用いただけます。ダイナミックボーダーフレームは気象予報コーナーで実施する場合、洗濯指数や汗かき指数に応じて洗剤などのトイレタリーも訴求していただけます。ほかにも「紫外線指数×日焼け止め」「鍋もの指数×鍋・スープ商材」「花粉指数×鼻炎薬」「気温×機能性肌着」など、可能性は無限大です。

 私がトライしてみたいのは、デリバリーサービスの訴求です。たとえば、深夜帯や数時間にわたる特別番組の視聴中に小腹が空いた場合、デリバリーサービスを利用すれば番組を見逃すことなく空腹を満たせますよね。そんなシーンでダイナミックボーダーフレームを活用いただけると思います。

いずれは全国ネットで!運用の自動化も目指す

──最後に、両サービスを通じて提供したい価値やチャレンジしたいことなど、展望をお話しください。

 今回は関東ローカルでマルチスタンバイCMを実施しましたが、いずれは全国ネットのタイムCMやスポットCMでも実施したいと考えています。スポンサーによってはスポットCMを1日5~10本流している場合もあるため、その素材を放送日当日に選択するメニューも提案していきたいです。

 中期的な目標としては、素材の指定作業の自動化を掲げています。今は営業局から放送部に「この素材でお願いします」と連絡を取り、その連絡を受けて担当者が素材を手動指定しているんです。事故防止のため厳重にチェックを行っていますが、その方法では対応できるスポンサー数に限りがあります。また広告会社にとっても、クライアントの条件に応じて放送局に素材を指定するフローは負担でしょう。気温や指数などの条件を入力すれば、それに応じて素材が自動的に指定されるようなシステムをいずれ構築したいです。

 ダイナミックボーダーフレームもマルチスタンバイCM同様、全国ネット、さらにはゴールデンタイムで実施したいと思っています。また、気象予報コーナーに限らずドラマなど、ほかの番組でもチャレンジしてみたいです。コンプライアンスの観点で議論が必要ですが、本編とリンクした広告情報をどこまで出せるのか、我々の中で整理していく必要があると考えています。

 ダイナミックボーダーフレームではデータ放送の仕組みを用いているのですが、データ放送を受信するためには視聴者がテレビに郵便番号を登録する必要があります。いずれはこの郵便番号を自動的に読み込んで、県などのエリアに応じて商品画像を出し分けることにもトライしてみたいです。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/17 20:42 https://markezine.jp/article/detail/44414

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