認知施策が持つ「曖昧さ」を解消し、次につながる認知施策を
MZ:オルビスは「オルビスユー ドット」のWebでのブランディングにおいて、UNICORNの「コンテキストターゲティング」を実施したと伺っています。背景をお聞かせください。
鈴木:課題として感じていたのは認知施策が持つ「曖昧さ」です。
オルビスのWeb動画の出稿先はSNSが中心であったため、効率よく配信するためにターゲティングを狭めすぎないようにしていました。しかし、どのようなユーザーに深く届いたかなどの特徴がつかみにくく、後の戦略に活かしづらいと感じていました。
UNICORN様とは「オルビスユー」のリニューアル時の認知施策でもご一緒し、実績を残すことができていたので、今回「オルビスユー ドット」でもタッグを組むことにしました。
MZ:UNICORNのコンテキストターゲティングとは、どのようなソリューションなのでしょうか。
今泉:弊社のコンテキストターゲティングは、ターゲティングごとにキーワード単位で細かく設定できます。興味関心などに合わせた広告配信に加え、配信コンテンツ内の文脈に沿った広告ターゲティングをクッキーに依存せず行います。
過去の行動ではなく、そのコンテンツの文脈を正確に捉えるため、ユーザーのモチベーションが高まっているタイミングでリーチすることが可能です。
特徴は、主に「プランニング」「デリバリー(広告配信)」「レポーティング」の3つの点にあります。まず「プランニング」は、ユーザーのWeb行動履歴データを活用しているため、カテゴリ配信といったざっくりしたものではなく、より精度の高い配信が可能です。
今泉:次に「デリバリー」の部分は、日本語の自然言語解析を活用して、指定したキーワードを含むコンテンツを配信先ドメイン単位ではなく、ページ(URL)単位でスコアリングします。そしてスコアが高い順から配信するため、より親和性の高いページに配信することが可能です。
そして「レポーティング」に関しては、UNICORNは「キーワードグループ×クリエイティブ」単位でも分析できます。そのため広告パフォーマンスの可視化やマーケティングアセットの蓄積につなげていただけます。
鈴木:UNICORN様のコンテキストターゲティングなら細かくターゲティングできるため、ブランドと相性の良いユーザーの特徴がわかります。「施策を打って終わり」ではなく、次の施策やクリエイティブの訴求に活かしやすいです。
オルビスが行った、コンテキストターゲティングとは
MZ:具体的にはどのようなターゲットに対してプロモーションしたのでしょうか。
田井:「美容関連」「ポテンシャル層向け」「行動データベース」という3つのカテゴリに分類。それぞれのカテゴリの中に、いくつかのグループを作成しました。グループの中には数十個のキーワードを設定・ターゲティングを行って広告を配信していった形です。
そしてグループごとにブランドリフトサーベイ(以下、BLS)を実施。どのグループがブランドリフトに寄与したかを細かく可視化しました。
田井:「行動データベース」とは、「オルビスユー ドット」の機能である「エイジングケア」と一緒に検索されているキーワードを集めたグループです。エイジングケアについて検索しているユーザーが、ほかにどのようなことを検索しているかを、独自の行動データベースを活用し下記の図のように拡張して算出。美容領域を超えた興味関心を発掘することができます。
MZ:今回の広告は「テキスト+15秒動画」のフォーマットで配信されました。動画に関してこだわった点はありますか。
鈴木:今回はフルファネルでプロモーションを実施したため、Webに特化したクリエイティブではなく、テレビCMと連動した素材を使ったことがポイントです。「テレビCMでも同じものを見た」と印象付けたい思いがありました。