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【特集】2024年・広告の出し先

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Microsoft広告を導入しているクライアントとその目的は?

Microsoft Advertising Regional Vice President Japan 有園雄一氏

Microsoft Advertising Regional Vice President Japan
有園雄一氏

2004年、日本初のマス連動施策を考案。オーバーチュア(現LINEヤフー)、グーグル(Sales Strategy and Planning/戦略企画担当)、アタラ合同会社COOなどを経て現職。

──Microsoft広告は現在どのようなクライアントが導入しているのか、またその目的は何かについて教えてください。

 現在Microsoft広告では、検索連動型広告、MSNやEdgeなどに配信できるオーディエンス広告(Microsoft Audience Network)、Netflix広告の3つをメインに提供しており、それぞれ導入しているクライアントの業種、導入の目的が異なります。

 まず、検索連動型広告に関しては、Web上の購買や申し込みの増加といったパフォーマンス目的で導入されることが多いです。導入しているクライアントにはBtoCの大手ショッピングサイトを運営する企業、BtoB向けECを展開する企業、航空チケットなどを販売する企業など、幅広い業種の企業に出稿いただいています。

 また弊社の調査では、他の検索プラットフォームにも出稿している大手企業の広告主による出稿が多く、出稿しているクライアント様から獲得CPAが安いと評価いただいています。

 次に、オーディエンス広告ですが、こちらは広告露出による認知・ブランディング目的、パフォーマンス目的の両方で導入されており、順調な成長を見せています。また、パフォーマンス目的で検索連動型広告を出稿している大手広告主の大半が、オーディエンス広告を併用しているのが特徴です。

 併用している背景には、Microsoftが保有するデータの質の高さがあります。AIで広告運用を自動最適化する動きはどのプラットフォームでも進んでいますが、Microsoft広告はその最適化に1stPartyデータを活用しています。

 その結果、パフォーマンス目的のCVRは向上し、CPAが低下するケースが出てきています。すべてのクライアントではありませんが、配信に関するアカウント設計やターゲティング設定をきちんと行えば、検索連動型広告に引けを取らないパフォーマンスにつながることもあります。これはMicrosoftだからこそ実現できると考えています。

 最後にNetflix広告ですが、こちらはブランディング目的がほとんどとなっています。特に導入の多いクライアントというのはありませんが、継続して出稿するところが増えています。初めはお試しで導入していたところがリピートするようになったことで、Netflix広告による売上も増えてきています。

Copilotを絡めた広告のアップデートに注目

──2023年、Microsoft広告では様々な機能のリリースやアップデートが行われたと思います。その中でも特に反響が大きかったものや御社として大きなトピックだったものはなんですか。

 特にインパクトの大きかったのはCopilot(旧:BingChat)に広告を表示できる機能ですね。Copilotは2023年5月に一般公開した、生成AIの最新モデルGPT-4を活用したチャット機能で、Bing上で無料提供しており、様々な質問に対して答えてくれます。同機能の登場後、Bingアプリのダウンロードとアクティブユーザー数が大きく増加しています。

 そして、Copilotではチャットの内容に合わせた広告を表示しているのですが、非常にCTRが高く、米国ではMicrosoft広告の検索連動型広告と比較しても約1.8倍高いというデータが出ています。

 また、パブリッシャーやアプリ企業向けにCopilotの機能を提供する「Ads for chatAPI」をスタートしました。既にSnapchatなどが導入しており、他のWebサイトやアプリでCopilotと同様のチャット体験、広告表示が行えます。その他にも、広告管理画面上にCopilotの機能を追加し、バナーや検索連動型広告のテキストを自動生成するといったことも可能です(日本語版は今後提供予定)。

──Copilotの広告を中心に大きなアップデートがあったMicrosoft広告ですが、今後行われる予定のアップデートはありますか。

 直近だと2023年9月に発表した「Compare&Decide Ads(比較&決定広告)」は今後行われる大きなアップデートになります。2024年に提供予定の機能で、Copilot上で行われるチャットの内容に合わせて、比較型の広告を表示するものです。たとえば、自動車の購入を検討しているユーザーがCopilotで質問をすると、各自動車メーカーの値段やスペックの比較表が出てきます。この値段やスペックは広告主の登録しているデータを基にGPT-4が作成します。

「Compare&DecideAds(比較&決定広告)」の配信イメージ出典:https://about.ads.microsoft.com/en-us/blog/post/september-2023/transforming-search-and-advertising-with-generative-ai
「Compare&DecideAds(比較&決定広告)」の配信イメージ 出典

他プラットフォームより優れたデータでメリットを届ける

──最後に、MarkeZineの読者の皆さんにMicrosoft広告を効果的に活用するためのアドバイスをお願いできますでしょうか。

 先ほどもお話ししましたが、Microsoft広告の強みは1stPartyデータのクオリティの高さにあります。私がMicrosoft広告の国内責任者として入社したのも、1stPartyデータが豊富で、日本の広告主に普及させることに大きなメリットがあると感じたからです。また、2024年に各種Webブラウザの3rdPartyCookie対応が終了すると言われています。

 その中で、1stPartyデータに強みを持つMicrosoft広告は、高いパフォーマンスをお返しできると考えています。アカウント設計とターゲティング設定を早い段階で行い、ぜひMicrosoft広告で利益を得ていただければと思います。

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広告プロダクト数は昨対比3倍に

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2024/02/05 09:30 https://markezine.jp/article/detail/44566

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