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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine Day 2023 Retail

Z世代に向けて、店舗体験にプラスの価値を!ワコールが挑んだ、3D計測サービスのリブランディング

利用者の3割が新規顧客、高い再来店意向も!

 「3D smart & try」は開始から4年で約20万人が利用。27店舗に30台が導入されている。同サービス利用者の約7割が20~30代であることに加え、約3割が新規顧客と新たなつながりを作ることに成功した。「買い物ついでに気軽に立ち寄れる」「購買に役立つ」「一人で計測でき満足」などポジティブな反響がアンケートやSNSで寄せられ、高い再来店意向も見られた。

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 「簡単、手軽、便利、ストレスフリーなど、セルフ計測のメリットを多くの方に実感いただけている他に、楽しい、おもしろいといったエンタメ体験としても満足いただけています。商品販売だけではない、新たな店舗の体験価値を提供できるようになりました」(南氏)

 多くの実績につながった一方、課題も浮き上がってきた。一つは「計測の速さ」や「セルフで行える」といった機能的な訴求にとどまり、本質的・情緒的な価値を訴求できていない点。もう一つは、メインの利用者である若年層が魅力に感じるコミュニケーションができておらず、ファン化につながらない点だ。これらの課題を踏まえ、同サービスのリブランディングに踏み切ったと南氏は述べた。

Z世代向けリブランディングによって生まれた「SCANBE」

 リブランディングによって、「3D smart & try」を「SCANBE」というサービス名に改め、「自分を知り、自分を思いやり、お客様それぞれがありたい自分でいることに寄り添うブランド」というコンセプトを定めた。

 「このブランドは、お客様のありのままを否定も肯定もせず、そのまま受け入れます」と南氏が語るように、同サービスの体験では、あえて平均値を出すことや数字目標の提案はしていない。あくまで顧客自身の自分軸を尊重し、寄り添うブランドを目指している。

 またリブランディングにあたり、10代~20代前半のZ世代をコアターゲット層として設定。ワコールのファンになってもらい、生涯を通じてのロイヤルカスタマー化を推進していくねらいだ。

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 まずは2023年5月に「SCANBE」旗艦店である東急プラザ表参道原宿店を、リニューアルオープン。「ブランドの体現」「体験型ストア」「新たな価値提供モデル構築のための実証実験の場」という3つの役割を掲げた。同店舗は、利用者の声を拾いブラッシュアップするサイクルをスピーディーに進め、成功パターンの構築と水平展開への起点として位置付けられている。

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顧客の声を起点に新サービスを開発

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/02/08 08:00 https://markezine.jp/article/detail/44647

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