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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

I-neやサントリーウエルネスなど、CRMで注目の5社が登壇!JAPAN EC 大賞 授賞式レポート

通販返品率1%!加茂繊維の顧客との関係作り

 「商品・サービス部門賞」に選ばれた加茂繊維からは、取締役会長の角野充俊(かどの・みつとし)氏が登壇。同社は、岩盤浴の鉱石を繊維にして作られる体温を保つ肌着「“着る岩盤浴”BSファイン」の開発・販売を手掛けている。原材料となる鉱石の採掘権を獲得するなどメーカーとしてこだわりを持って事業を続けているだけではなく、通販での返品率は1%にとどまるという。

 角野氏は「通販だからこそ、商品の本当の強みを丁寧に伝える点を徹底しており、現在はメルマガ経由での売り上げも非常に増えている」と話す。また返品率を低く抑えられている要因として、値引きなどによる短期的な成果ではなく、ユーザーとの関係性を作ることを重視。ユーザー間での口コミが広がり、事業規模の拡大につながっていることも挙げた。

 同社には、顧客アンケートの回答が1日100通ほども寄せられる。この顧客の声は、そのまま商品の開発に活かすのではなく、まず課題を見極めるために活用。「顧客の想像を上回るものを作り出すことを大切にしている」と角野氏は語った。

「一貫性」「顧客の声を聞くこと」を重視し、ブランド成長につなげた犬猫生活

 「ブランド部門賞」を受賞した犬猫生活は、ペット関連商品の企画・製造・販売を行う企業だ。また、犬や猫の殺処分ゼロを目指す財団を設立して日本全国にシェルターを設置し、利益の20%を活動資⾦に充てている。

 登壇した代表取締役の佐藤淳氏は「ブランドは一つの取り組みだけではなく、総合的に評価されるもの」だと話す。同社は理念として「SAVE ALL CATS&DOGS」「すべての動物とその家族の幸せな生活のために」と掲げている。顧客対応・商品開発・PRなどもすべて理念に基づいて実行した結果、ブランド確立につながっていったのだ。

 競合他社に負けないブランド成長の秘訣について問われると、佐藤氏は理念に基づく「一貫性」と、カスタマーサポートをはじめとする「顧客の声を聞くこと」の2つを挙げた。特に「一貫性」については、施策などに落とし込むことはもちろん、社員への理念の共有も重点的に取り組んでいる。「採用の時から気を付けている」と佐藤氏は話し、財団など非営利の活動も含めて、共感してくれるメンバーが集まっているそうだ。

 「なんとなくミッションを掲げているだけでは、商品やパンフレット、顧客対応、カスタマーサポートなど様々な接点を通じて、形式上のものだとお客様には伝わってしまうものです」(佐藤氏)

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社員個人を起点に組織作りを行うオモヤ

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/05 08:00 https://markezine.jp/article/detail/45244

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