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I-neやサントリーウエルネスなど、CRMで注目の5社が登壇!JAPAN EC 大賞 授賞式レポート

 日本通販CRM協会が主催する「JAPAN EC大賞」。EC・通販業界で顧客関係値の構築(CRM)を実践する企業を、同協会のインダストリーリーダーやEC通販事業担当者の投票によって決めるアワードだ。第4回となる「JAPAN EC 大賞 2023」では5社が選ばれ、その授賞式が2024年2月9日に開催された。本記事では、授賞式および受賞企業とEC通販業界の発展に貢献するインダストリーリーダーの対談から、マーケターに役立つ内容をピックアップしてレポートする。

CRMの実践が評価された「JAPAN EC 大賞 2023」受賞企業は?

 「JAPAN EC 大賞 2023」の表彰に先立ち、日本通販CRM協会の代表理事を務める向徹(むかい・とおる)氏が登壇。「コロナ禍などの影響を受けEC化が進む中、日本のEC業界は成長産業である」と述べ、今後さらに伸びると予測した。

 業界全体が成長する上でCRMといった本質的なパラダイム変換をインストールしていく必要があると向氏は述べ、「このCRMを軸に日本のEC・通販産業を世界に誇れるものにしていくことが、私たち日本通販CRM協会の活動趣旨となります」と紹介した。

日本通販CRM協会 代表理事 株式会社E-Grant代表取締役 向徹氏
日本通販CRM協会 代表理事 株式会社E-Grant代表取締役 向徹氏

 2020年から始まった「JAPAN EC 大賞」は、顧客関係値を構築する要素として「顧客対応」「商品・サービス」「PR」「ブランド」「人材活躍」の5つを受賞部門に定め、各部門で優れた企業を年に一回表彰するものだ。過去には、生活総合サービス(ていねい通販)や再春館製薬所、北の達人コーポレーション、クラシコム、ライオンなどが受賞した。

 2023年は、EC業界をけん引するインダストリーリーダー18名およびEC通販事業の担当者約1,200人の投票を合わせ、受賞企業を決定。各部門賞および総合大賞に、以下の企業が選ばれた。

総合大賞:I-ne
顧客対応部門賞:サントリーウエルネス
商品・サービス部門賞:加茂繊維
PR部門賞:I-ne
ブランド部門賞:犬猫生活
人材活躍部門賞:オモヤ

 式では各受賞企業への表彰が行われるとともに、登壇者より取り組み内容についての紹介がなされた。

新たなサービスでCRMを推進するサントリーウエルネス

 まず、「顧客対応部門賞」を受賞したのはサントリーウエルネスだ。顧客対応で信頼関係を構築する取り組みが評価された。同社のサービス事業部 部長を務める岩佐浩徳氏が受賞にあたり、取り組みの内容について語った。

 同社は2023年9月から会員サービスを刷新し、「サントリーウエルネスクラブ」をスタートした。商品購入だけでなく、アプリ「Comado」を利用した健康行動に取り組むことでポイントが加算される独自のサービスを持ち、定期会員向けに提供している。

 このサービスが生まれた背景には、サントリーウエルネスの掲げるパーパス「ひとりひとりの『生きる』を輝かせる」を実現する上ですべきことを、全社で立ち返った経緯があったと岩佐氏。その結果、「サプリや健康食品はあくまでウェルネスの手段の一つであり、食事・運動・睡眠・人と人のつながりなどを総合的にとらえる必要がある」ことから、顧客一人ひとりに向けたコミュニケーションを重視。そのためにデジタルでのつながりが不可欠であると同社では考え、サービスの開発に至った。

 サントリーウエルネスはKPIとして、ユーザーの継続率を重視。サプリを購入するだけでなく、長く飲み続けてもらうことにコミットするサービス構造にしている。現在は各種ブランドがCRM活動にそれぞれ取り組む形だが、今後「Comado」はサントリーウエルネス全体のユーザーを受け入れるプラットフォームとして展開していく構想だ。

 「今後はサプリを購入したユーザーに、サントリーウエルネス会員として『Comado』を活用していただき、継続的にコミュニケーションを取る形にシフトしていきたいです」(岩佐氏)

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/05 08:00 https://markezine.jp/article/detail/45244

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