瞬発的な施策はせず、計画的な施策で購入につなげる
──ユナイテッドアローズでは、BEAUTY & YOUTHやgreen label relaxingなど様々なブランドを展開していますが、それぞれのブランドで力を入れているキャンペーンなどはありますか?
それぞれのブランド固有のプロモーションも行っていますが、大事にしているのはユナイテッドアローズ全ブランドを統合したコミュニケーションを行うことです。ホリデーシーズンのビジュアルイメージは統一するようにしていますし、販促も一緒に動かしてお客様にアプローチしていただきます。
また、瞬発的にバズを生み出して売上を上げるような施策は行わないようにしています。常にバズり続けるのは難しく、マーケットインでモノづくりをするだけになって、個性が失われていきます。
ユナイテッドアローズにも数十年事業を続けてきたことに対する美学がありますし、お客様と築き上げてきた関係もある。小売業は日々の微差を通じて大差を生み出すことが重要なので、年間で立てた計画をもとに日々の細かなコミュニケーションを徹底することを重要視しています。
──最後に、今後の展望をうかがえますでしょうか。
中期経営計画で掲げているデジタル化については、お客様とコミュニケーションをとる土台ができつつあります。自社ECの1日あたりの購入のうち、半数はアプリで行われており、ブランドやスタッフのSNSに対するエンゲージメント率も高くなっています。現在進行中のアプリのリニューアルを無事に終えて、店舗の接客とデジタルの体験を融合していきたいです。
また、ユナイテッドアローズの伝統を守るだけでなく、新しいことを続々と行っています。最近では、若いディレクターを中心に新しいブランドを立ち上げ、新たなお客様の開拓を狙っています。