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ためになるAIのお話。

今、ビジネスパーソンが向き合うべき「AI倫理」とは。(日本IBM AI倫理チーム×博報堂 藤平達之)


テクノロジーこそ「ブランド」に裏打ちされた価値が問われる

藤平:これまでAI含めた最新のテクノロジーには、ある種「企業/ブランドらしさ」が宿りにくい、と考えていたのですが。 今日の対談でそれが少し変わりました。テクノロジーこそ、生み出す側のパーパスのような理念が色濃く宿るのだと。クリエイティブワークで技術を扱う時の判断軸として、これまで持っていた「新しいか」「嬉しいか」「善いものか」に、「らしいか」ということを加えようかと思います。

山田:それは間違いないと思います。IBMは「to be the catalyst that makes the world work better.(世界をより良く変えていくカタリストになる)」というパーパスを掲げています。その根幹には、「Making The World Work Better(世界をより良く変えていく)」という考え方があり、AIも我々なりの信念をもって開発・提供をしているのです。

 たとえば、信頼に足るAIを開発するために、AIに学習させるデータもかなり選別しているんですよ。

三保:IBMでは、どんなデータを学習したか、どのようなアルゴリズムが働いているかなども開示しています。食品の栄養成分表を開示しているようなイメージですね。

藤平:テクノロジーこそ実は非常にブランデッドであるべきということですよね。IBMにはIBMらしいテクノロジーがある。使い手の目の前に来るときは「AI」とひと括りにされてしまいがちですが、開発の過程や根底にある思想・理念はブランドによって全然違うのだと勉強になりました。

 「技術」というものを、「ブランド(パーパス/らしさなど)」という視点と「倫理(合法性と社会的受容性)の両面から捉えていく。そんな“態度”を、使い手としても、受け手としても、企業単位でも、個人単位でも、重視していきたいと思いました。山田さん、三保さん、本日はありがとうございました!

今日のシンプルにためになったポイント

・AI倫理は「合法性」と「社会的受容性」の2階建てで考える:ガードレールとエール

・社会的受容性を正しく理解するには:経験を積むこととマルチロールのAIと対話/検証すること

・クリエイターはAIに活用しつつしっかりと「創作的寄与」をする必要がある:そしてそれは目的の設定と仕上げに宿る(はず)

・最新技術にこそ、それの推進にこそ「ブランドらしさ(パーパスなど)」が重要

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2024/07/12 09:08 https://markezine.jp/article/detail/45700

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