プロンプトで、スムーズにクリエイティブを作成
セッションでは「じゅんびナウちゃんねる」の二人が、「Adobe Express」を使ってオリジナルのLINEスタンプを作る方法を、ハウツー動画を用いて紹介した。ちづもん氏が描いたイラストを「Adobe Firefly」に読み込ませてデザインを生成し、「Adobe Express」を使って文字を付けていく手順だ。
有川氏は動画を見ながら、「ご自身のイラストを『Adobe Firefly』の“スタイル参照画像”にアップロードすることで、元画像のタッチや色味を反映した画像生成に成功しています。加えて『髪を長くする』というプロンプトを指定したことで、新たなデザインを生成しました。応用した使い方をされているな、と思います」と解説した。
また、生成されたデザインが元のイラストにはなかったコアラの人形を持っていることについて、ちづもん氏は「元のイラストでは違うアイテムを持っていたのですが、『イラストにコアラの人形を持たせる』とプロンプトを入力しただけで、それが適用されたデザインとして生成されたので驚きました」とコメントした。
作業効率アップで、メンバーが一人増えたような感覚に
今回、初めて生成AIを使ったLINEスタンプ作りに挑戦した感想を、「じゅんびナウちゃんねる」の二人は次のように話した。
「私は普段、ファン向けのアイコン用イラストなどを描いていますが、デザインを考えるのに多くの時間と手間をかけていました。しかし、『Adobe Express』を使えば簡単に作成できることを実感しました。他にも多くのテンプレートが用意されているので、色々なことを試していきたいです」(ちづもん氏)
「『Adobe Express』『Adobe Firefly』があることで、まるでメンバーが一人増えたような感覚です。特に感動したのは、僕が想像したものに対してさらにアイデアを上乗せした形で返してくれる点です」(キング社長氏)
それに対して有川氏は、アドビは生成AIを“クリエイティブをサポートする副操縦士(コパイロット)”として位置付けていると説明。「まるで面倒な作業をしてくれるアシスタントのような存在だともいえます。生成AIが、ユーザーがクリエイティブな活動により高次のレベルで集中できるように、創作をサポートする存在になったらいいなといつも考えています」と話した。
また有川氏は、ちづもん氏のように、イラストの良さはそのままに様々なバリエーションを作ることで、クリエイターの生産性アップにもつながると解説した。生成AIがアイデアのネタを考え、手間のかかる下準備をしてくれる存在になる日は近そうだ。