話題のSNS投稿が「共感を集めた理由」を紐解く
先述のように投稿への推論をしてもらった後、追加でこう訊いてみました。
【プロンプト】
このポストを見た人が、心を揺さぶられた理由を推論してください。
【出力結果】
1. 引きこもりや不登校の子どもたちへの深い理解と共感
引きこもりや不登校の子どもたちが直面している内面の葛藤や社会からの圧力に対する深い理解を示しています。子どもたちが抱える「どこに行けばいいのかわからない」という迷い、「良い場所があれば行きたい」という願望は、多くの人々の共感を呼びます。
2. 社会的な期待と個人の自由に関する普遍的なテーマ
「周囲にどう見られるかを気にしている」という部分は、引きこもりや不登校の子どもたちに限らず、多くの人々が日常的に感じているプレッシャーを表しています。社会的な期待と個人の自由の間で揺れ動く感情は、多くの人にとって共感しやすいテーマです。
3. 新たな視点の提供
文章は、引きこもりや不登校の子どもたちが海外旅行に対して示す意外な反応を通じて、彼らに対する新たな視点を提供します。この意外性や「海外旅行に行きたい」という願望が、彼らの内面にある希望や変化への渇望を浮き彫りにします。
4. 人目疲れからの解放と自己決定の重要性
「人目を気にせずに自分の決定に従う」というメッセージは、現代社会における個人の自立と自己決定の重要性を強調しています。このメッセージは、自分自身の価値や選択を信じ、社会的な評価から解放されることの大切さを伝えます。
※太字の強調は筆者によるもの
わかる……。人目を気にせずに自己決定に従いたいと思いつつ、そうできない自分……。
職場の上司や同僚、部下にどう思われているかを気にしない会社員はいません。自分で意思決定して自由に行動したいという気持ちが、無意識のうちに他者への共感となって現れた……のかもしれません。
まるで、AIに”自分の心を見透かされてしまった”かのような気持ちにさせられました。
個人的には、構造化されていないデータ分析の用途でChatGPTを使うことが多いです。思考を深めたい時、アイデアの精度を高めたい時、有効な手段になります。
WebサイトやLPの改善点を洗い出させる
概念的な話が続いたので、最後はさくっと使えるハックを紹介して終わりましょう。
「自社サイトやLPのパフォーマンスが悪くて、何かしら改善したいけれど、担当者本人は見慣れてしまっているので客観的に分析できない」といったケース。
ヒートマップ分析が一般的ですが、AIに分析させると新たな発見があるものです。
AIに学習させるデータは、テキストでもスクリーンショットでもHTMLタグでもOKです。文章の改善、リンクやCTAの位置の提案等はもちろん、「あるべき重要な要素」が抜け落ちていたら指摘してくれます。これは、今あるものへの反応を示すヒートマップでは教えてくれないことです。
デザインや構成の評価は正解がない分、社歴の浅い若手が声を上げても相手にされなかったりするものですが、“客観性の鬼”である生成AIに指摘させれば、「それも一理あるよね」と受け入れられるものです。ヒトが言って通らない時は、生成AIに代弁させると仕事がスムーズに進んだりします。

AIは強力な分析力を持っていますが、補助的なツールに過ぎません。分析結果をどう解釈し実行に移すか、最終的な判断は人間が下すべきです。AIに頼りすぎず、自分自身で考え抜く習慣を忘れてはいけません。
テクノロジーとヒトの叡智を上手に組み合わせることで、より良い意思決定ができるはずです。