クリエイティブ作成作業にかかる時間が16分の1に
━━OneDesignの利用により、企業が期待できる効果を教えてください。
たとえば、広告会社が新しくバナー制作を行う際に、1枚あたりの制作時間が1時間かかるとします。その場合、デザイナーをフルタイムで雇用して月に160枚のバナー制作を任せると、単純計算で月に約160時間も費やされてしまうことになります。
一方、OneDesignを活用すれば、制作業務の多くをAIに任せることができるため、デザイナーの作業時間は1ヵ月で10時間程度に抑えることが可能になります。
そうすればデザイナーは時間に余裕ができた分、広告制作だけでなくブランディングにおけるより良い表現の検討など、別の仕事にも注力できるようになるんです。先述の通り外注費を抑えるという観点でも有効ですが、昨今では雇用が難しくなっているとも聞くデザイナーの貴重な戦力を最大限に活かせられるのも大きな特長です。
闇雲にAIに飛びつくのではなく業務範囲を明確化する
━━現状、AIを業務の中で活用していくことに対して不安を抱えている人は少なくないと思います。そんな中で貴社としては、OneDesignをどのように役立ててほしいと考えていますか。
AIという言葉の流行により、多くの企業が「AIを使わなければならない」と思いがちです。しかし、AIも決して万能なツールというわけではないので、活用する前にはまず、AIと人間の業務範囲を分けることが重要だと考えています。
OneDsignで考えると、クリエイティブを大量に作る業務の支援は行えますが、商品・サービスのブランディング分野や全体のコンセプト考案など、感覚や感情に訴える領域はまだ担えないと考えています。
このように、AIを活用して効率化できる部分を明確化し、AIの活用がまだ見込めない部分を人間が担う。このような分担で業務に取り組むことがAIを業務に活用していく上で必要になってくると思います。
そうすれば、今まで単純作業に工数をかけざるを得なかった人たちに余裕ができるため、担当業務のクオリティ向上が期待できます。加えて、一人当たりが担当できる業務のキャパシティーを広げることにもつながるでしょう。OneDesignもこうした観点で利用企業の収益拡大にも寄与できるのではないかと考えています。
━━最後に、今後の展望を教えてください。
OneDesignのコンセプトは「AI×デザインで世界中のデジタル広告をよりクリエイティブに」です。そのため、まずはバナー画像を作るサービスに注力していますが、近い将来にはLP(ランディングページ)画像や動画広告の作成ができるように開発していきたいです。
特に動画広告のクリエイティブ制作サービスに関しては、2025年初頭にはβ版をリリースする予定です。画像生成と同様に、しっかりと消費者の購入を促すことができる効果的なクリエイティブ制作の支援に引き続き注力していきます。
「AIと人間の共生で無限の可能性を創造する」の実現を目指して今後も新たなサービスの開発を行っていきます。