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探訪!時代をとらえ、成果につなげるテレビ活用術(AD)

CTVのMF1層への注視リーチ効率、地上波の3.6倍に KDDIら3社が示すTVCM3.0の今と価値

 大きな画面を使って広告配信が行えるため、ブランド認知向上の手段として強い効果を持つテレビデバイス。地上波番組に加えてCTVのコンテンツも視聴されるようになっており、広告面として注力する企業も多い。しかし、テレビCMとCTV広告では、広告効果を測定する指標が統一されていないため、横断した効果的なプランニングが難しい。そんな課題を受け、フリークアウトは、テレビCMとCTV広告の評価指標を統合させテレビデバイス全体での広告配信最適化を図る“TVCM3.0”という概念を提唱し、同社のグループ会社が展開するYouTubeのコンテキストターゲティング「GP」を用いて、ながら見や子ども視聴を配信先から排除するCTV広告バイイングの効率化を図っている。効果計測においてはREVISIOが提供するA-UR(Attention Unique Reach)を活用し、KDDIのプロモーション効果の最大化に成功した。本記事では、KDDI、REVISIO、フリークアウトの3社に、TVCM3.0の考え方と実行方法、計測指標を統一したプロモーションの成果についてうかがう。

テレビデバイス全体の約2割 年々増加するCTVの視聴時間

MarkeZine編集部(以下、MZ):現在、テレビデバイスでは、地上波やOTTコンテンツなど様々なコンテンツが視聴されるようになっています。そんなテレビデバイスの現在の活用状況や、CTV広告のポジションの変化について教えてください。

東野:当社では、地上波テレビとCTVの視聴データを双方同一パネルで取得しています。それらのデータを見ると、CTVの利用者数および視聴時間は年々増加しています。2022年時点ではテレビデバイス全体の視聴時間のうちCTVが占める割合は約12%でしたが、2023年時点では約19%まで上昇しました(※)。

 ※CTVにおける配信視聴時間の割合は、インテージ「知るギャラリー」2022年5月31日公開記事を参照。CTV視聴世帯の割合は、REVISIOパネル2,000世帯を対象としたサーベイより。

REVISIO株式会社 執行役員 ビジネス担当 東野 晃大氏

東野:広告としてのポジションについては、企業によって捉え方が大きく異なります。CTV広告をテレビ広告の延長として捉える企業もいれば、あくまでもデジタル広告の延長として捉えている企業もいます。肌感としてはCTV広告をデジタル広告として捉えている企業のほうが多い印象があります。

MZ:KDDIでは現在、広告主として、テレビデバイスにどのような価値を見出していますか?

後舎:価値を感じている点は主に二つあります。一つ目は、「大画面でブランドメッセージを届けられる」点です。テレビの大画面を活用することで、視聴者の印象に残るコミュニケーションができます。

KDDI株式会社 ブランド・コミュニケーション本部 コミュニケーションデザイン部 メディア企画グループ グループリーダー 後舎 満氏

後舎:二つ目は、「共視聴」が期待できる点です。PCやスマートフォンのデバイスは、個人利用が主であるのに対し、テレビは複数人で同時に視聴されることが多いです。そのため、1回の広告で複数人にメッセージを届けられるほか、広告が会話のきっかけになることも想定できます。

 一方で、地上波のテレビCMでは広告効果の指標として基本的にはGRPを活用するのに対して、CTV広告では、インプレッションで表すことが多いと思います。テレビデバイス全体で広告配信を最適化するには、テレビCMとCTV広告の各効果測定を統一した指標で行うことがやはり必要だと感じておりました。

CTV広告が抱える四つの問題点とは?

松野:テレビデバイスを活用しながらもインターネット広告のメディアという側面も持つCTV広告ですが、後舎様がお話されたことに加えて大きく四つの課題を抱えていると感じています。

株式会社フリークアウト プロダクト戦略部 局長 松野 将太郎氏

松野:一つ目は「モーメント」に関する課題です。地上波では、放映されるコンテンツの内容と連動させてテレビCMを放映できます。それに対して、CTV広告では、「人」をターゲットに配信を行うため、視聴コンテンツと広告の関連性が薄くなる傾向があります。

 二つ目は「オンターゲット率」の問題です。CTV広告は動画配信サービスにログインしているIDや広告IDを起点にターゲティングを行います。そのため、子どもが親のアカウントを使って番組を視聴しているにも関わらず、親の年齢や興味関心として判別されてしまうといったことが多発しています。

 実際、フリークアウトで過去に行ったYouTubeのCTV広告配信では、ビジネスパーソンをターゲティングしていたにも関わらず、7割以上が子ども向けコンテンツに配信されてしまっていたという事例もあります。

【クリックすると拡大します】

 三つ目は「ブランドセーフティ」の問題です。特にユーザー投稿型のメディアでは、広告がブランド毀損につながるようなコンテンツと一緒に表示されてしまうリスクがあります。

 四つ目は「ながら視聴」の問題です。YouTubeをはじめとするUGC型の動画配信サービスでは、1時間超の長尺動画が多いほか、見たいコンテンツが終わると自動で次のコンテンツが再生される仕様があります。このような状況下では、ユーザーはテレビ画面を注視していないといったケースや、そもそもテレビの前にいないことも多々あります。

 ターゲットユーザーが実際に見ていないのにもかかわらず、管理画面ではimpとして計上されてしまうといった問題が発生しており、広告の無駄打ちが起こっています。

次のページ
テレビデバイス全体での広告効果を最適化

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社フリークアウト

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/25 13:00 https://markezine.jp/article/detail/46693

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