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TikTok広告マーケティング最新事例&動向(AD)

スキマバイトアプリ「シェアフル」がTikTokでCVR1.5倍!効果と工数削減を両立するTTCCとは

 短時間で誰でもアルバイトができる。いわゆるスキマバイトは近年、大きく市場が拡大している。スキマバイトに関するサービスを提供する企業も成長しており、スキマバイトアプリ「シェアフル」を提供するシェアフルもその企業のうちの一つだ。シェアフルではユーザー拡大を目的にTikTok広告を配信しており、クリエイティブソリューション「TikTok Creative Challenge(TTCC)」を活用して大きな成果を得たという。TTCCとはどのようなサービスなのか、そして広告制作・運用にはどんな変化があったのか? 同社の担当者に話を聞いた。

マス×デジタルでシェアフルの認知~獲得を目指す

――最初にシェアフルがどのようなサービスか教えてください。

佐藤:シェアフルは1日数時間単位からはたらけるスキマバイトアプリです。ユーザーはアプリを通して仕事を見つけることができます。応募できる仕事にはオフィスワークや飲食、軽作業、配送など様々な職種があり、はたらく際は履歴書や面接などは必要ありません。

 また好きな時間にはたらくことができ、またそのお給料は最短1日で振り込まれます。そのため、はたらいたその日にお金を受け取れるというのが最大のメリットです。

シェアフル株式会社 マーケティング本部 ユーザーマーケティンググループダイレクトマーケティングマネージャー 佐藤 典太氏
シェアフル株式会社 マーケティング本部 ダイレクトマーケティングマネージャー 佐藤 典太氏

 加えてアルバイト機能以外にも歩数がポイントに加算されるポイ活機能を備えています。このことからはたらくだけでなく普段の生活でお金を稼ぐことが可能なサービスとなっているのが特徴です。

――どのような方をターゲットにしているのでしょうか。

佐藤:シェアフルのメインのターゲットに、20代以下の若年層が挙げられます。最近では正社員の方が副業目的でシェアフルを利用されるケースも増えてきており、ターゲットは広がりを見せています。

――スキマバイト自体の認知も広がっている中で、シェアフルはどのようなプロモーションを展開しているのでしょうか。

 プロモーションは認知・ブランディング目的と獲得目的の2つで行っています。認知・ブランディング目的に関しては、交通広告やテレビCMなどのマス広告、インフルエンサーさんとのタイアップ企画などを活用しています。

 獲得目的に関しては、TikTokをはじめとしたデジタルプラットフォームの運用型広告をインハウスで運用しています。

CPIの改善とPDCAの精度向上が課題に

――今回シェアフルはTikTokのTTCCを活用し、獲得効率を大きく改善したとうかがっています。活用背景をうかがう前に、TikTok for Business Japanの西川さんから、TTCCとはどのようなサービスか説明いただけますか。

西川:TTCCは広告主様、広告代理店様のTikTok広告制作の工数を削減するクリエイティブソリューションです。TikTok広告の成功に導く上で重要になるクリエイティブですが、制作に関わる時間、費用、人材に課題を感じている方が多いのが現状です。

 その中でTTCCは、広告主様や広告代理店様のブリーフィングに沿ってTikTokクリエイターに動画制作を募ることで、TikTokらしく効果的な動画クリエイティブを簡単かつスピーディーに量産できるプラットフォームです。納品した動画はTikTok広告を作成・管理するプラットフォームTikTok Ads Managerにそのまま連携されるため、すぐ配信に活用できます。動画の納品数も1週間でシステム上最大40本を設定できますが、テストの段階のため20本以内がおすすめです。クリエイティブが疲弊してもすぐに差し替え可能です。

 TTCCは無料で利用することができますが、TTCCで制作されたクリエイティブで一定の配信金額を満たす必要があります。

TikTok Creative Challenge
TikTok Creative Challenge

――クリエイティブ制作にかかる人・モノ・費用の課題をすべて解決できるソリューションになっているんですね。シェアフルがTTCCを利用したのには、どのような背景があったのでしょうか。

仲谷:利用の背景は大きく2つあります。1つはクリエイティブの摩耗を改善したいという点です。シェアフルでは、TikTok広告を重視している関係で予算を投下しているものの、それに比例してクリエイティブの摩耗が早まり、CPIの悪化を招いてしまう課題が生まれていました。

 もう1つは、クリエイティブ制作のPDCAのスピードと精度を高めたい点が挙げられます。効果的なクリエイティブを分析して共通する要素を洗い出し、再現性を高めていくことが、広告運用を進める上では重要です。

 しかし、インハウスで動画クリエイティブを内製していることもあり、制作本数をそこまで増やせないことから、PDCAをもっと回すには外部のサポートが必要でした。

 そこでTTCCを活用し、TikTokクリエイターの方の力を借りながら、動画クリエイティブの本数を増やし、2つの課題を解決することにしたのです。

シェアフルに学ぶ、クリエイティブ制作を効率良く進める秘訣

――では、TTCCをどのように活用したのか教えてください。

仲谷:まず、過去に弊社が配信したTikTok広告の中で、効果の良かったクリエイティブをベースに、必要な項目をブリーフィングに落とし込んでいきました。

シェアフル株式会社 マーケティング本部 ユーザーマーケティンググループ 仲谷 崚氏
シェアフル株式会社 マーケティング本部 仲谷 崚氏

 TikTokに限らずですが、シェアフルのクリエイティブでは「金銭面の課題をシェアフルなら解決できる」という訴求を行っています。手元の資金不足には様々な要因があり、たとえば学生であれば「就職活動が忙しくてバイトができず、お金がない」「好きなものを買いたいけど、予算オーバーしてしまう」といった様々なシチュエーションが考えられます。

 こうした課題とその要因をセットにし、シェアフルを訴求できる構成を作ってきました。伝えたい訴求軸をまとめた後は動画の構成イメージやNG事項なども記載し、クリエイティブを募集しました。

 また、TTCCではTikTokクリエイターの方が様々な切り口で動画を納品してくださいます。その中で新たなクリエイティブの要素も得られるので、ブリーフィングに追加することもあります。たとえば、インタビュー形式で進む動画が効果的だったときは、その形式の動画を募集しました。

西川:シェアフル様の活用で素晴らしいのは、ブリーフィング内容が制限されすぎていない点です。TTCCのメリットは、制作リソースを削減しつつ様々なクリエイターからクリエイティブを集められる点にあります。

 しかし、NG事項を数多く記載したり、構成を指定しすぎたりするなどの制限を付けてしまうと、動画のバリエーションが狭まり、良いクリエイティブが集まりにくくなってしまいます。

 特にTikTokはトレンドが早く移り変わりやすいため、TTCCのブリーフィングは一定の余白を設けることをおすすめしています。

TTCCを活用したクリエイティブ例
TTCCを活用したクリエイティブ例

クリエイティブのCVRが、導入前比1.3倍から1.5倍に上昇

――TTCCを活用して得られた成果について教えてください。

仲谷:まずクリエイティブが安定的に週10本から15本ほど納品されたことで、制作工数を削減しながら動画本数を増やせたことが大きな成果です。またTTCC自体も使いやすく、特に広告入稿のフローは大きく短縮することができました。

 また、パフォーマンスに関してもクリエイティブによって差はあるものの、通常の1.3倍から1.5倍というCVRを記録しており、非常に満足しています。

佐藤:また、元々課題に感じていたPDCAを回すスピードの高速化と精度向上もTTCCの活用により母数となるクリエイティブが大幅に増えたことで実現できました。推し活を訴求した動画など、新たに効果が出るユーザー属性を発見できたのは、TTCCを利用したからです。

西川:シェアフル様の事例は、TTCCを通じてTikTokクリエイターが制作した様々なクリエイティブを多く供給でき、獲得効率の向上を実現した事例でした。得られた内容からブリーフィングを更新することで、より獲得効率の高いクリエイティブをどんどん生成していく。このような活用ができると、TTCCで大きな成果が生みだせると思います。

PDCAの高速化と精度の向上は、TTCCだからこそ実現できた

――今回の取り組みを経て得られた学びや気づきについて教えてください。

仲谷:最も大きな学びはフォロワー数が多い、有名なTikTokクリエイターの方でなくても、ブリーフィング次第で効果の高いクリエイティブが制作できる点です。TTCCでPDCAを回していくことで動画の構成や訴求軸をしっかり固めていけば、動画制作力のあるTikTokクリエイターの方に良いクリエイティブを作っていただけます。

 一方で、クリエイティブの分析はまだまだ突き詰めたいと考えています。同じ雰囲気の動画クリエイティブでも訴求軸が少し違ったり、ユーザーニーズの具体性が少し違ったりするだけで大きくパフォーマンスが変わる。この違いをもっと突き詰めることで、よりパフォーマンスを高めていくことができると思います。

佐藤:クリエイティブが増えることでPDCAを回すスピードが上がり、仮説立ての精度が向上したことが今回の取り組みで得られた気づきでした。

 TikTokクリエイターの方から様々な動画が納品されることで、より効果的な要素を考えることができました。これはTTCCだからこそできたことだと思います。

西川:TikTokでは広告らしいクリエイティブよりもオーガニック投稿に馴染む動画クリエイティブのほうが、パフォーマンスが良くなる傾向があります。

 今回のシェアフル様の事例は、TikTokクリエイターによる動画クリエイティブの大量制作やそれによるPDCAの高速化など、TTCCの良いところを最大限活用してくださった取り組みだと感じています。

TikTok for Business Japan, Global Business Solutions, Strategic Accounts Client Solutions Manager, Recruiting and Real Estate 西川 直哉氏
TikTok for Business Japan, Global Business Solutions, Strategic Accounts Client Solutions Manager, Recruiting and Real Estate 西川 直哉氏

認知目的でもTikTokを活用していきたい

――最後に今後の展望について教えてください。

佐藤:弊社としてはこれからもTikTokをはじめとしたプラットフォームの動画広告に力を入れていきたいと考えています。その中で、インストール単価を抑えながら、ボリュームを増やしていくために、TTCCは今後も活用していきたいです。

 また今後はさらなる認知向上を目指し、TikTokでも認知目的の広告を展開していく予定です。そうしたとき、認知目的と獲得目的のTikTok広告をうまく連携させたフルファネルの活用につなげたいと思います。

仲谷:私はシェアフルユーザーの方々が自らシェアフルに関してTikTokなどで発信をしてくださる状況を作っていきたいと思っています。ユーザー目線の動画が広まれば、より多くのユーザーを潜在層から顕在層へ引き上げられるはずです。

 インフルエンサーやTikTokクリエイターの皆さんと連携し、拡散性がありながらも再現性のある取り組みを形にしていきたいと思っています。

西川:TikTok for Businessとしては、ブリーフィングの内容の改善などTTCCでよりパフォーマンスを高めるクリエイティブを制作できるようにサポートを行っていきます。

 また、TTCCに限らずTikTok広告のクリエイティブ制作支援に力を入れていきたいです。TikTokは、他のプラットフォームと比較してもクリエイティブが重要であり、広告主様、代理店様への動画制作に関するサポートも手厚いという自負があります。

 現在、TikTokとTikTok Liteを合わせて、日本国内で毎月3,300万人以上の方々にご利用いただいており、より幅広いユーザー層にリーチできる広告プラットフォームへと成長していますので、ぜひ、認知目的から獲得目的まで、フルファネルでTikTok広告をご活用いただきたいです。

 今後もTTCCなどのTikTok for Businessの広告ソリューションを通じて広告主様、広告代理店様の動画クリエイティブ制作をサポートし、TikTok広告のパフォーマンスをより高めていける提案ができればと思います。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:ByteDance株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/21 10:00 https://markezine.jp/article/detail/46758