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【特集】令和時代のシニアマーケティング

シニア市場はニッチの集積、シニアを知るための4つの切り口と時間の捉え方

今後は人生100年時代に「戸惑う」から「備える」へ

──今後、シニアにはどのようなインサイトが出てくると考えられますか?

 デジタルツールを持っていながらも使いこなせずに取り残されている世代が現在は一定数います。これまでは、そのような方々に使いやすいような形でサービスを届けたり、使う必然性を作ったりしていくことが必要でした。これからは、スマホを普通に使ってきた人たちが高齢化するので、SNSによって人間関係の満たされ方が変わってきますし、求められるサービスの在り方も変わるでしょう。

 また、これまでは突然「人生100年時代」と言われて戸惑うシニアが多かったのですが、現在の50代・40代はそれを見越して準備をし始めています。自分らしい生き方への考えや、働き方などの価値観が全般的に変わってくると思います。

──ありがとうございます。最後に、御社は今後どのような活動をされていく予定か教えてください。

 弊社のコンシューマー向け事業は、元々は親孝行から始まっています。自分の親世代の人たちに話を聞くと、現役時代にはあった予定がごっそりとなくなって、「朝起きる理由がない」と思ってしまう人も多くいらっしゃいます。弊社はそのような方々に楽しみを作りたいと考えています。また、健康寿命そのものを長くするべきだと考え、サービスを展開しています。

 一方でシニア向けに新規事業を立ち上げたものの、実際には使われていないプロダクトやサービスを抱えている企業や自治体も多いです。これらの商品のコミュニケーション方法やUI/UXを再編集し、ニーズを持つシニアの方々へつなげるサポートをしていく予定です。

 たとえば、取り組みのひとつとして、今年の10月30日にシニアマーケットカンファレンス「Aging Energy Conference 2024」を開催します。「顧客起点でのマーケット改革」を軸に事業開発やマーケティング担当者が現場で活かせる様々なセッションを実施します。

 弊社サービスの会員もさらに増やし、企業側へデータ連携したり送客を手伝ったりもできるでしょう。コンサルティングや知見を売るというよりは、シニアの多様なインサイトを把握し、着実にサービスを届ける仕組みもセットで提供できるようにしていきたいと考えています。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/28 09:30 https://markezine.jp/article/detail/46972

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