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マーケターが向き合うべき「人間の欲求」を丸裸に!セガ エックスディー伊藤氏と面白法人カヤック後藤氏が語る、ゲーミフィケーション最前線

アプリや認知施策、コンテンツマーケティングにも!ゲーミフィケーションの具体的な活用アイデアを一挙紹介

ゲーム要素で考える、デイリー使いされるアプリのアイデアとは?

MZ:ゲームの主人公に自分を投影する心の動きは、色々な活用が考えられそうですね。伊藤さんはいかがでしょうか。

伊藤:生活者にとって服選びには、「コーディネートを考えるのが面倒だ」「ラクしておしゃれな見た目になりたい」というインサイトがあると思います。そこで、アプリ内に自分の身体の3Dデータや手持ちの服の情報などを読み込ませ、毎日自分に合ったコーディネートをサジェストしてくれるアプリはいかがでしょうか。

 雑誌のモデルのような、気合いの入ったコーディネートを出す必要はなく、「取りあえず手持ちの服からこれを着ましょう、と毎日決めてくれる」程度の温度感のほうが、むしろユーザー側も使いやすいと考えられます。毎日使っていただければ、プラスで使えるアイテムや手持ちの服と相性のいい商品などの購入促進にもスムーズにつなげられます。

後藤:デイリー使いできる「自分だけのファッションコンシェルジュ」的な発想ですね。

伊藤:コンシェルジュサービスから派生すると、私は「ランチガチャ」も欲しいとよく感じますね。ボタンを押したら「今日は牛丼屋」と出るなど、意思決定をアプリにゆだねられる。以前の連載記事でも紹介しましたが、人間は「偶発性」を好みます。

MZ:単純なおもしろさだけではなく、使いたくなる・続けたくなる設計まで、ゲーム要素を用いて実現できるのですね。

ブランドの認知拡大をどう実現するか

MZ:2つ目のお題では、“老舗の文房具メーカー”について考えていただきます。「もっとブランドや商品を認知してもらいたい」と依頼が来たら、どのような企画を立てますか。

伊藤:「戦わせて遊べる文房具」を提案しますね。これは後藤さんも同じ考えではないでしょうか。

後藤:そうですね。今、文房具を日常的に使う層を考えると、子供が対象の商品になります。社会人はパソコンやスマホがメインツールの場合が多いですから。

伊藤:だからこそ、子供に受ける企画になりますね。遊べる文房具を、さらに発展させてeスポーツのように大会を開催して実況動画を配信したり、ユーザー同士で競い合える仕組みを作ったりすることで、ブランドの認知拡大につながりやすいと考えます。

後藤:また、別のアイデアを出すと、アナログで何かを描く行為をゲーミフィケーションでもっと「心地いい、楽しい」と実感してもらうため、自分の描いたものがAIで動画コンテンツに変わるジェネレーターを実装してみるのはいかがでしょうか。

 商品のQRコードなどから特設サイトへ誘導し、実際に描いたものを取り込んだ動画を生成することで、ユニークな体験を提供しながらブランドの宣伝も行えそうです。鉛筆で描く行為の楽しさを改めて実感できる体験を、最新の技術で実現できるのではないかと思います。

MZ:「自分で描いた絵が実体化する」と聞くと、ついやってみたくなりますね。できたコンテンツはSNSなどで拡散にもつなげられそうです。

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コンテンツマーケティングの最初のハードルを越える「遊びを入れた企画」のアイデア

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/10 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46996

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