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第108号(2024年12月号)
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MarkeZine Day 2024 Autumn

「マーケターがあまり突っ込まれたくないこと」から目を背けずに考えてみよう


ツッコミ回避の鍵はクリティカルシンキングにあり

渡辺:セッションが終盤に近づいてまいりました。ここからは、マーケターがツッコミを受けないようにするためのヒントを示していただきます。

Hack:やはりBtoBマーケティングにおけるGTMプランの全体構造をきちんと理解しておくことが最も大事だと考えます。具体的にはセールスプラン、カスタマージャーニー、プロモーション、リードマネジメント、このあたりに対する理解です。共通理解の上でこそ「何が問題なのか」を議論できると思います。

 異なる立場の担当者からツッコミを受けて経験を積むことが重要ですから、たとえば自分たちのマーケティングプランを事業部門に説明してフィードバックをもらうなど、鍛錬を日々重ねるしかない気がします。マーケティング部門の中で閉じずにトライするべきではないでしょうか。

高広:私はクリティカルシンキングの姿勢が大事だと思います。バズワードに簡単に飛びついたり、noteや書籍やセミナーで見聞きした内容をすぐに信じたりせず「それは本当に正しいか?」「妥当か?」と一旦疑ってみる姿勢です。

 よく「マーケティングのフレームワークは、実際の役に立たない」という話を聞きますが、フレームワークを機能させるためには、考えなければならないことが数多くあります。「そのフレームワークは自社のビジネスに合うのか」「どこに何が起こるとそのフレームワークはうまく機能しなくなるのか」など、十分に検討した上で適用する必要があるのです。

 流行りものに飛びつかず、一旦考えてからトライしてみる──この繰り返しが“鍛錬”になると思います。鍛錬は他人にやらされるものではなく、自ら進んでやるものなので、自分自身で疑い続けて正しいものを見つけることが大事なんじゃないでしょうか。

フレームワークや手法を学び続ける大切さ

渡辺:最後に、お二人から参加者に向けてメッセージをお願いします。

Hack:フレームワークをきちんと勉強することは、非常に重要だと思っています。私自身は外部の学校で学んでからBtoBマーケターになりました。現在も外資系企業で実践的なフレームワークに基づいて学習を続けています。フレームワークの勉強と実践を軸としながら、ご自身の置かれた環境でできることを模索していただきたいです。そして、全体構造の中で自身の役割をどう上げていくのか。これを考えながらBtoBマーケティングに向き合っていただければと思います。

高広:隣に座っているパンダさんとは、私がオンラインで開講しているBtoBマーケティングの私塾で知り合った関係なんです。そこでも話していることですが、今日いらっしゃった方にも「技術マーケティング」と「プロダクトマーケティング」の領域に関する書籍を読んでいただきたいと思っています。この領域の関連書籍は日本にそれほど多くないのですが、これを学ぶと「自社の製品をどう売っていけば良いのか」という問いに対する新たなヒントが得られるはずです。

渡辺:お二人とも本日はありがとうございました!

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/17 11:59 https://markezine.jp/article/detail/47021

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