英国発のプロテインブランド「マイプロテイン」が持つ四つの強み
MarkeZine編集部(以下、MZ):スポーツ栄養ブランド「マイプロテイン」の概要について教えてください。
ニール:マイプロテインは、2004年に英国のマンチェスターで創設されました。現在では、英国に拠点を置きつつ、世界70ヵ国以上で販売網を展開。プロテインやアミノ酸をはじめ、ビタミンやプロテインスナック、コラーゲンなど、トレーニングに関する幅広い商品を2,000点以上取り扱っています。
マイプロテインには、大きく分けて四つの強みがあります。まず一つ目は、「商品ラインアップの広さ」です。ジムに行ってしっかりとトレーニングを行うヘビーユーザー向けの商品もあれば、健康的なライフスタイルを求めて軽い運動を行うライトユーザーにも刺さるようなラインアップを数多く取りそろえています。
二つ目は、「グローバルブランドとしての一貫性」です。当社では英国をはじめとした主要な地域において自社の製造及び発送拠点を保有する事で、ブランドとしての一貫性を確立しています。その上で各市場におけるユーザーのニーズに合わせて商品の品質向上やサービスの改善を常に心がけています。
三つ目が「価格帯」です。当社では、健康的な日常はすべての人が等しくアクセスできるべきものであるという考え方を大切にしています。そのため当社では、こだわり品質の商品をお手頃価格で提供しています。
そして四つ目が「オムニチャネルでのアプローチ」です。当社は、元々オンライン主体でビジネスを展開していましたが、近年ではそれに加えて、リテールなどオフラインでの展開にも注力しています。これにより、お客様との多様なタッチポイントを創出し、より包括的なブランド体験の提供を目指しています。
1年間で最大25件ものWebサイトをローンチ グローバルでの拡大戦略
MZ:グローバルの市場において、貴社ではどのようなプロモーション戦略に取り組んできたんでしょうか?
ニール:当社では、グローバル市場に向けて様々なプロモーション戦略を行っています。たとえば、2014年~2018年の5年間は、1年に最大25件ほどのペースでそれぞれの国に向けたWebサイトをローンチしました。
ローカライズには注力しており、各市場に向けてネイティブの人材を採用することで、国ごとのニーズを捉えて個別の戦略を立てています。
そのため、当社がマイプロテインを買収した2011年当時は、当社の全売上の95%が英国での販売だったのが、2024年時点では、英国国外からの売上が総売上の70%を占めるほどにまでグローバルでの売上が急拡大しました。
MZ:貴社では2016年に日本市場に進出しましたが、日本市場への進出を決めた理由を当時の状況を踏まえて教えてください。
ニール:グローバルでの販売戦略を強化していく中で、市場での需要や競合の状況、貿易ルートなどを検討したところ、マイプロテインは日本のお客様のニーズにもマッチすると判断できたことが最も大きな理由です。そこから現在、日本市場は当社にとって重要な市場の一つとして成長しています。
現在は、日本のユーザーとの関係強化を目指しています。具体的には、日本のパートナー企業とのコラボやリテールでの露出拡大、オフラインイベントの開催などを増やし、ユーザーとのタッチポイントを増やしていくつもりです。