業界のリーダーとして責任のあるAI活用を
――Microsoft社としてのAI開発・活用の考え方、ポリシーについてもぜひお聞かせください。
Amanda:ご紹介してきたようにMicrosoft のプロダクトはAIにより大きく進化を遂げています。そのような中で、我々が社をあげて掲げているのが「Responsible AI(責任のあるAI)」というポリシーです。この点について、弊社CEOのサティア・ナデラは業界でいち早く提言した人物であり、Microsoft社としても早期に明確なポリシーを提示してきました。
Responsible AIでは、「公平性」「信頼性」「透明性」「プライバシー&セキュリティ」「説明責任」「包括性」の6つの要素を定めています。AIを活用する際は、必ずこの6つを担保できるかを確認・議論した上で、アクションを起こしています。

特に「プライバシー&セキュリティ」に関しては、AIによりこれまで以上にパーソナライゼーションが進むため、ユーザーによっては「必要以上に覗かれている」というような感覚を抱きかねません。Microsoft広告では、ユーザーがオプトイン(同意)した情報のみを活用して広告を提供するよう徹底しており、逆にユーザーが懸念を抱いたときは簡単にオプトアウトできるようにしています。
――Amandaさんは日本の広告市場をどう見ていますか? 最後に展望もお聞かせください。
Amanda:日本は非常にポテンシャルの高いマーケットであると見ています。加えて、日本は洗練された市場でもあります。広告クリエイティブや顧客体験の質が全体的にとても高いので、私たちも学ぶことが多いのです。日本市場にはしっかりリソースを投資し続けていく考えです。

そして最後に少し先の展望として、広告の出し先という意味では、Microsoftは現在ゲーミングの領域に力を入れています。新たにMicrosoftに加わったActivision Blizzard Kingなどが「Xbox」に統合されると、世界でも有数のゲーミングプラットフォームが完成します。ここのユーザーと広告主企業をうまく繋げ、Microsoft広告の中核を成すプロダクトとして展開したいと考えているので、ご期待ください。