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来場者に洗浄させるハードルをどう乗り越えた?

平地:来場者にドリンクカップを洗浄させることは結構ハードルが高いように思うのですが、そのハードルはどのように乗り越えるのでしょうか。

吉:2023-24シーズンに入る前に、実証実験を行ってファンの方の声をアンケートで拾いました。実際に洗浄いただく過程にどのようなことが課題となっているのかを事前に明確にできたので、改善がスムーズに進みました。

平地:最初のハードルになったこと、またそれをどう乗り越えたのか教えてください。

吉:最初はなぜ容器を洗わないといけないのか認知・理解されていない上に、洗い方も知らない状況で、それを認知・理解されることが大きなハードルでした。

 そのため、Re-CUP WASHERの近くにスタッフがたって、洗い方をレクチャーするととともに、機械やプロジェクトの存在を認知していきました。

 また、参加回数を増やすために、アイセイ薬局様との取り組みのようにスタンプカードを導入しました。アルバルク東京の公式LINEアカウントにスタンプカードを導入し、洗浄回数が一定回数を超えるとプレゼントをお渡しする仕組みにしました。

 現在3シーズン目に入っていますが、回収率も上がってきたため現在はスタンプカードの取り組みを取りやめ、設置台数の増加やMCによるアナウンスの強化はもちろん、クオーター間の場内イベント「乾杯CAM」を実施し、楽しく乾杯した後は洗浄する意識を高めて回収率増加に努めています。

4割近くが洗浄に協力

平地:プレゼントがなくても回収率が上がっているのですね。実際、回収率はどのくらいなのでしょうか。

吉:2023-24シーズンは回収率が38%となり、2024-25シーズンが40%を超える試合も出てくるなど、着実に回収率が高まっています。

平地:最初はインセンティブを提供しながらトライアルしてもらいつつ、定着した段階で機械の台数増加とアナウンス強化を行っていくという設計が、この成果を生んでいるのだと感じました。

 最後に、東洋製罐様との取り組みの今後について教えてください。

吉:大きく2つあって、1つは食品用紙カップのリサイクルの推進です。食品用紙カップはドリンクカップと違って油が付着しているので、洗浄の課題はありますが、東洋製罐様協力のもとそのリサイクルにもチャレンジしたいと考えています。

 もう1つは、紙コップto紙コップという水平リサイクルの取り組みです。使用済みの紙コップを回収して再資源化し、新たな紙コップに再生させる資源循環のことで、そうすることでお客様にもアルバルク東京の試合で使われた紙コップが正しい形で再利用されていることを伝えられると考えています。

平地:ありがとうございました。東洋製罐様との取り組みは、社会的に意義のある実証実験の場所としてうまく活用されていて、プレスリリースの配信など取り組みを広げられる内容になりそうだと感じました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2025/05/28 08:30 https://markezine.jp/article/detail/47879

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