KPIでは「社員アンケート」の定点観測を重視
━━メディアのKPIはどのように考えていますか。
立ち上げから現在まで、フェーズに合わせて指標を設定してきました。1年目は記事を作ること自体が初めてでしたから、「記事数」と「社内外の認知」を指標に。その後は段階的に「読了後の理解・愛着」や「推奨度」の他に、3年目からは短期目標として、各記事が良かったのかどうかを編集部員が確認できるように「PV数・スキ数」も加えました。
現在は「態度変容」を重要な指標にしています。記事読了後に、イノベーティブやアウトスタンディングのイメージをこれまでより強く持っていただけたかどうか、といったところですね。それが、元々のメディアの目的ですから。
━━認知度や態度変容はどのように把握しているのですか?
先ほど話した、社内外に実施しているアンケートです。その中でも社内アンケートは同じ方が回答している可能性が高く、定点観測のデータとして重きを置いています。その結果を見ると、イノベーティブやアウトスタンディングに関する指標は徐々に上がってきました。
ストック型だからこそ普遍性ある内容に。「事前準備」は不可欠
━━PVやスキ数を指標に入れたのは3年目からとのことで、それまではこういった数字をKPIにしていなかったということですよね。
立ち上げの頃から、「あまり数字には引っ張られないほうが良い」と編集部で考えてきました。今も短期目標としてPV数・スキ数は置いているものの、あくまで記事担当者がそれぞれ振り返りや分析を行うためであり、このメディアに対する評価に使うものではありません。
先に「ストック型」と話したように、価値を積み重ねることを大切にしています。記事の内容もなるべく普遍的な、時間が経っても読んでもらえるものを選んでいますね。
━━最後に、カルビーさんと同じように「社員インタビューを積極的にやっていきたい」という企業の方に対して、何かアドバイスはありますか?
インタビューでは「自分たちが楽しむことが大事」と話しましたが、そのために必要なのが準備だと感じています。事前に質問内容を細かく考えるのもそうですし、取材相手にきちんと企画の意図を理解していただき、主旨を握っておくのも大切です。
こういった準備を入念にしておくと、目の前の会話や脱線を楽しむ“余裕”が生まれるのではないでしょうか。それがより良い記事につながっていくと思います。
━━楽しむための準備ということですね。本日はありがとうございました。
