観点2.顧客/業界別:顧客視点×ビジネスモデルで四つに分類
突き詰めると多くの企業が直面する課題は、リード数を増やすことです。たとえば、広告やSEOなどの施策が有名ですが、ユーザーがどこで情報収集しているかを理解しないと、施策がズレてしまいます。
マーケティング戦略において”差がつく部分”と”共通する部分”
顧客との接点は、「SEO・検索広告」「コンテンツ」「SNS広告」「紹介・代理店」の四つに分類できます。逆に、顧客との接点を作った後(リード獲得をした後)は、図にある通り、どの企業も基本的には共通した施策を実施します。
つまり何が言いたいかと言うと、マーケティング戦略(何に注力するかの意思決定)の差分は「顧客との接点をどこで作るのか?」に大部分が集約されるのです。たとえば競合サービスに対して、マーケティングで優位に立つことを目指すなら、この“初期接点の作り方”が勝負を分ける構造になりやすいということです。「How to playよりもWhere to play」。まずは自分たちが戦う場所(マーケティングチャネル)をしっかりと見極めることが重要です。
リード獲得チャネルを自社事業に応じて選ぶためには?
分岐1.検索ボリュームの有無の判断基準
まずは自社商材の関連キーワードにおける検索ボリュームの「ある」「なし」で分岐します。その理由は、BtoBにおいて情報収集の主流は今でもやはり「Googleの検索」であるからです。検索が使えるかどうかがマーケ施策の分かれ目となります。
たとえば、「リードを100件獲得したい」とした際に、CVR2%だとすると5,000PVが必要です。5,000PVを獲得するためには検索ボリュームがなければ目標のリード数には到達しません。
<確認するステップ>
(1)自社のサービスジャンルに関連する主要KWを五つリストアップ
(2)上記KWの月間平均検索ボリュームをGoogleのキーワードプランナーで検索
<判断基準:月間平均検索ボリューム>
・2,000未満:Google検索(リスティング広告/SEO)をメインとする施策は諦める
・2,000~5,000未満:最低限の検索ボリュームはあるものの、限界がある
・5,000以上:Google検索(リスティング広告/SEO)がメインで問題なし
分岐2.ビジネスモデル的に中小企業狙い or エンタープライズ狙い
次の分岐はビジネスモデルとターゲットに注目します。商材の価格が、数十万円~数千万円と幅がある場合と一律で価格が変わらない場合の大きく二つに分類できます。それぞれで売上を伸ばすために重要な問いは、下記のように変わりますよね。
- 商材価格に幅がある場合:いかに予算の大きいクライアント(大手)から受注するか?
- 商材価格が変わらない場合:いかに顧客数を増やせるのか? ターゲットの幅をどう広げるか?
これらの二つの分岐をまとめた図がこちらです。
あなたが担当する商材もいずれかに当てはまるかと思います。上図の下段では四つのパターンごとに、リード獲得チャネル(顧客との接点)との相性の善し悪しも書いていますが、もう少し細かく見ていきましょう。
検索ボリュームが「ある」×中小企業狙い
次の3点とも相性が良い施策です。
-
SEO・検索広告:相性◎
→ユーザーが検索している媒体で自社のコンテンツが出ることが重要 -
コンテンツ:相性◎
→幅広い層のどのリードを獲得してもターゲットになるため、相性が良い(逆に大手企業狙いだと、インバウンドで獲得するリードの9割は中小企業のため効率が悪い) -
SNS広告(マス広告):相性◎
→SNS広告は幅広い層にアプローチできるため、中小企業狙いの場合には効果的
